更新日: 2024年08月22日

東海道線の車両基地「JR東日本国府津車両センター」とは?

JR東日本国府津車両センターは、神奈川県小田原市のJR東海道線国府津駅に隣接する、車両の点検や修理、清掃などを行う車両基地です。お客さまに高品質な輸送サービスを提供するために日々、車両のメンテナンスを行っています。913両の車両が在籍しており、上野東京ライン・湘南新宿ライン・東海道線・伊東線・高崎線・宇都宮線・相模線の輸送を担っています。
この記事では、首都圏・近郊路線の安全運行を支えるJR東日本国府津車両センターについてご紹介します!

国府津車両センターとは?

国府津車両センター構内に留置中のE231系1000番代とE233系3000番代
▲ 国府津車両センター構内に留置中のE231系1000番代とE233系3000番代
JR東日本国府津車両センターは、神奈川県小田原市のJR東海道線国府津駅に隣接する車両の点検や修理、清掃などを行う車両基地です。
お客さまに高品質な輸送サービスを提供するために日々、車両のメンテナンスを行っています。913両(2024年8月現在)の車両が在籍しており、上野東京ライン・湘南新宿ライン・東海道線・伊東線・高崎線・宇都宮線・相模線の輸送を担っています。

現在、国府津車両センターに所属する車両

①E231系1000番代(東海道線・湘南新宿ライン・上野東京ライン)

東海道線を走るE231系1000番代
▲ 東海道線を走るE231系1000番代
国府津車両センターに所属するE231系1000番代は、113系の置き換え用として2004年にデビュー。情報技術を大幅に採用した車両です。
特徴の1つとして、列車情報管理装置(TIMS)の導入により、車両配線本数の大幅削減や、全自動制御による空調の最適化、検査・点検の自動化によるメンテナンスフリー化を実現しています。
E231系1000番代は、上野東京ライン・湘南新宿ライン等で活躍していて、国府津車両センターには590両が所属しています。
関連記事:小山車両センター所属 E231系1000番代の歴史を振り返る

②E233系3000番代(東海道線・湘南新宿ライン・上野東京ライン)

東海道線を走るE233系3000番代
▲ 東海道線を走るE233系3000番代
国府津車両センターに所属するE233系3000番代は、2008年にデビュー。E231系での技術を引き継ぎ主要機器を二重系化することで、故障により強くなった車両です。
また、ユニバーサルデザインの促進や、空気清浄機の設置、行先・車内案内表示器のフルカラーLED化によるお客さまサービスや情報案内、車両性能の向上など、アンケートやインタビューをもとにお客さまニーズを反映したデザインとなっています。
E233系3000番代は、上野東京ライン・湘南新宿ライン等で活躍していて、国府津車両センターには275両が所属しています。

③E131系500番代(相模線)

相模線を走るE131系500番代
▲ 相模線を走るE131系500番代
国府津車両センターに所属するE131系500番代は2022年にデビューし、郊外や地方など比較的短編成の線区向けの標準的な車両として、さまざまな線区に対応できる設計とした直流電車です。
各車にフリースペースを設置し、車内案内装置の液晶ディスプレイ化による情報提供の充実など、お客さまサービス向上を図ったほか、ワンマン運転に対応するための設備を設けています。
E131系500番代は、相模線で活躍していて国府津車両センターには48両が所属しています。

過去に国府津車両センターに所属していた車両

①205系500番代(相模線)

相模線を走る205系500番代
▲ 相模線を走る205系500番代
相模線車両として1991年にデビューし、1996年に豊田電車区から転入しました。
相模線および横浜線橋本駅~八王子駅間で運用され、茅ケ崎駅~国府津車両センター間は回送列車で走行していました。E131系500番代投入に伴い2022年3月12日のダイヤ改正で営業運転を終了しました。所属両数は48両。

②651系1000番代(伊豆クレイル)

根府川駅中線に入線する651系1000番代
▲ 根府川駅中線に入線する651系1000番代
2016年7月より小田原駅~伊豆急下田駅間で運行されていた観光列車「伊豆クレイル」用として、国府津車両センターに配置され、2016年にデビュー。
651系の付属編成側旧OM301編成を大宮総合車両センターで改造した車両で2020年3月に運行が終了し、2020年10月に廃車されました。

③215系(東海道線・湘南新宿ライン)

中央本線をゆく215系
▲ 中央本線をゆく215系
東海道線の着席サービスと速達サービスを目的とするライナー列車「湘南ライナー」・「湘南新宿ライナー(→おはようライナー新宿・ホームライナー小田原)」で運用されることを目的として1992年にデビュー。デビュー当初は田町車両センターに配置されていましたが、2013年に国府津車両センターに配置されました。
土休日は中央本線の臨時列車「ホリデー快速ビューやまなし」で活躍していましたが、2021年3月に運行が終了し、2022年1月をもって全編成が廃車されました。

④E217系(東海道線・湘南新宿ライン)

東京駅ホームに停車しているE217系湘南色
▲ 東京駅ホームに停車しているE217系湘南色
鎌倉車両センター所属のE217系のうち15両編成3本(45両)が、東海道線などで運用されていた113系の置き換えのために国府津車両センターへ転属し、湘南色の帯色への変更などを行い2006年3月のダイヤ改正より運転を開始されました。

国府津車両センターに転属したE217系は、車両設備の都合上、湘南新宿ラインへの運用はなく終日15両編成で運用。
そのため東海道線来宮以西や伊東線への直通運用もなく、運用区間が東京 - 熱海(回送列車では来宮まで)間に限定され、乗務員室のMONのモニタ装置には「この車両は東京⇔熱海(来宮)間限定運用です」と表記されていたんです!

2006年3月より東海道線で活躍していたE217系ですが、2015年3月14日のダイヤ改正で東海道線での運用は終了し、国府津車両センターから鎌倉車両センターへ再転属し、活躍の場が横須賀線・総武快速線などに戻りました。
関連記事:【イベントレポート】数を減らすE217系の運用は?鉄道イベント「E217系撮影会」が開催!

⑤113系(東海道線)

ヘッドマークを掲出する引退間近の113系
▲ ヘッドマークを掲出する引退間近の113系
1979年に113系182両が大船電車区から転入し配置されました。
E231系1000番代への置き換え前の2004年4月1日現在では、11両基本編成34本と4両付属編成17本、訓練車4両編成の計446両が配置されていましたが、E231系1000番台代投入に伴い、2006年3月18日のダイヤ改正で定期営業運転を終了し、廃車・国府津車両センターから一部編成が転用配置となりました。

国府津車両センター開催イベントのご紹介

国府津車両センターでは、鉄道ファンや電車が好きなお子さまに向けたイベントも開催しています。
これまでに開催した社員考案の車両撮影会や体験会などのイベントについてご紹介します。

① 205系500番代撮影会(2022年3月開催)

205系500番代を4両編成を3つ連結させた撮影会
▲ 205系500番代を4両編成を3つ連結させた撮影会
E131系500番代投入により廃車待ちとなっていた205系500番代の4両編成を3つ連結させた撮影会を開催しました。営業運転時には見ることができない12両編成は壮観でした。

②東海道線E217系里帰りイベント!湘南色の3車種並べて写真撮影会(2024年7月開催)

国府津車両センター湘南色3車種撮影会の様子
▲ 国府津車両センター湘南色3車種撮影会の様子
2024年7月20日(土)、21日(日)に鎌倉車両センター所属のE217系Y102編成をお借りし、湘南色へ車体帯を変更しE231系・E233系と並んだ撮影イベントを開催しました。
各日2回イベントを開催し酷暑の中でしたが、合計118名のお客さまに来所いただき撮影を楽しんでいただきました。
関連記事:運用を減らすE217系を湘南色に再現!湘南色の3車種を並べた撮影会イベントを開催!

国府津車両センターの関連動画

ありがとう 相模線205系(茅ケ崎運輸区制作)

国府津車両センターに所属していた205系500番台が運行されていた相模線の乗務員が所属する湘南・相模統括センター(旧茅ヶ崎運輸区)が制作した動画です。

205系は、1991年3月の相模線電化開業とともにデビューし、以降31年間走り続けてきました。
相模線の乗務員にとってもこの車両は、とても思い入れのある車両です。
お客さまはもちろんの事、乗務員からも愛された車両であったことを知っていただければ幸いです。

国府津車両センターで実施されるイベントに参加するには?

① JRE MALLチケット JR東日本横浜支社店のイベントをチェック

JRE MALLチケット JR東日本横浜支社店 出典:https://event.jreast.co.jp/shop/list
JRE MALLチケット JR東日本横浜支社店では、国府津車両センターをはじめ、神奈川県・静岡県東エリアで開催しているJR東日本のイベントを販売しています。不定期で開催していますので、こまめにチェックしてみてくださいね!
▶JRE MALLチケット「JR東日本横浜支社店」はこちら

② JRE MALLふるさと納税 JR東日本オリジナル返礼品をチェック

 JRE MALLふるさと納税 JR東日本オリジナル返礼品 出典:https://furusato.jreast.co.jp/furusato/feature/F000-2/org
鉄道にまつわる貴重な体験やグッズなど、JR東日本ならではのオリジナル返礼品が勢ぞろい!
駅長や車両メンテナンスなどのお仕事体験や、鉄道古物を使用した、鉄道好きにはたまらない一点もののグッズなど、 オリジナリティ溢れる返礼品を是非ご覧ください♪
※時期により、取り扱い返礼品が異なります。
▶JRE MALLふるさと納税「JR東日本オリジナル返礼品」はこちら

\ SNSでシェア /

アクセスランキング

お米の品薄はいつまで?スーパーにも売っていない米不足、その原因と打開策とは 1

お米の品薄はいつまで?スーパーにも売っていない米不足、その原因と打開策とは

【歓喜】2024年はさんまの値段が破格!?豊漁のさんまを旬の時期に楽しみましょう♪ 2

【歓喜】2024年はさんまの値段が破格!?豊漁のさんまを旬の時期に楽しみましょう♪

【209系1000番台(番代)】常磐線や中央線で活躍した約25年を振り返る 気になる運用範囲は? 3

【209系1000番台(番代)】常磐線や中央線で活躍した約25年を振り返る 気になる運用範囲は?

【駅係員と学生のコラボ企画】日暮里から飯田橋までのお散歩イベント開催! 4

【駅係員と学生のコラボ企画】日暮里から飯田橋までのお散歩イベント開催!

出発前のSL入換作業を見学しよう!「SLばんえつ物語入換作業見学会」を開催! 5

出発前のSL入換作業を見学しよう!「SLばんえつ物語入換作業見学会」を開催!