更新日: 2024年09月03日

【205系】隠れた名車!国鉄末期~JR化後に活躍した省コスト車両を解説!

205系は国鉄末期の1985年に登場した直流通勤型車両です。103系や201系に代わる車両として開発・製造され山手線で運用が開始されました。使用する線区や製造時期によってさまざまな番代が存在し、車両のシンボルと言える先頭車の「顔」も様々なバリエーションが存在します。国鉄民営化後もJR東日本とJR西日本が増備を続けました。本記事ではその205系のご紹介をします。

205系とは?

山手線205系 出典:media-jrenet-jp-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com
▲山手線 205系0番代
205系は1985年に初めて0番代が山手線に導入されました。
車体は軽量ステンレス製で、それまでの鋼鉄製の車両のように車体全てを塗装する必要が無くなり、線区を区別するためのラインカラーの塗装のみでメンテナンスが大きく軽減されました。
省エネを目指して201系などで導入された電機子チョッパ制御では高コストであり、国鉄末期の財政状況では大量に投入することが困難でした。
そこで古くから使用してきた抵抗制御の進化版ともいえる界磁添加励磁制御を導入し、比較的簡単な機器構成でブレーキのエネルギーを有効に活用できる電力回生ブレーキも装備していました。
ステンレス車体やボルスタレス台車の採用による軽量化によって103系や201系よりも電力消費量は少なく、エコな車両となっています。

現在205系はJR東日本では南武支線と仙石線でのみ運行されています。

205系のシリーズの一部の紹介!

205系0番代(横浜線)

横浜線205系 出典:scontent-nrt1-1.xx.fbcdn.net
▲横浜線 205系0番代
1985年に山手線に登場後、1991年にかけてJR東日本では横浜線、埼京線、南武線、京浜東北・根岸線、中央・総武緩行線、京葉線、武蔵野線へ、JR西日本では東海道・山陽本線に導入されました。
当初山手線に導入された0番代の量産先行車は上段が下降、下段が上昇する十文字タイプの窓を採用していましたが、量産車では下降のみの2枚窓となりました。
その他にもドアの窓が小さいものと大きいものがあり、窓が小さいものは国鉄時代に製造された車両です。
混雑緩和対策として山手線や横浜線、埼京線では6扉車を後に連結しました。
京葉線205系 出典:media-jrenet-jp-image.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com
▲京葉線 205系0番代
京葉線と武蔵野線に新製投入された0番代は前面デザインが大きく変更され、ファンからは「メルヘン顔」と呼ばれていました。
武蔵野線向けの車両は武蔵野線内に踏切が無いため、新製時にスカートは取り付けられていませんでした。

205系500番代(相模線)

205系500番代
▲相模線 205系500番代
相模線全線電化に伴い、1991年に登場しました。
500番代は相模線専用で、他の番代と大きく異なる前面デザインを採用し、踏切の多い相模線を運行するため新製時からスカートが取り付けられていました。
内装も相模川をイメージするモケットを採用していましたが、いつからか他の205系と同じ緑色のモケットに変わっていました。
乗務員室も室内がアイボリー色、運転台周りはダークグレー色で明るい印象となっていました。
また、相模線は全線で通年で半自動ドア扱いのため半自動ドアスイッチが設置されていました。

205系600番代(日光線)

日光線205系いろは
▲日光線 205系600番代 「いろは」
日光線の107系と宇都宮線の211系を置き換えるため、京葉車両センターと川越車両センター所属車を改造し投入されたました。
日光線向けの車両はクラシックルビーブラウン、ゴールド、クリームの3色で、宇都宮線向けの車両は湘南色となっていました。
寒冷地での運用となるため、車内はドアレールへレールヒーターを設置、客室暖房の容量のアップが施されました。床下機器では抑速ブレーキと耐雪ブレーキ、セラミック噴射装置の追加や主抵抗器の容量アップが施されました。

日光線のうち1編成は「本物の出会い 栃木」デスティネーションキャンペーンに合わせ、「いろは」に改造されました。
元々は片側4扉だったものを、中央の2扉を埋めて片側2扉にし、車内にはクロスシートなどが設置されました。

205系1000番代(南武支線)

南武支線205系1000番代
▲南武支線 205系1000番代
中央・総武緩行線と山手線の中間電動車2両を先頭化改造し南武支線に導入されました。
付随車なしの2MOTの2両編成で大変加速が良いことで巷では有名です。
元々はMG(電動発電機)を搭載していなかったため、SIV(静止形インバータ)を搭載しています。
南武支線へのE127系投入により今後の動向が注目されています。

205系1100番代(鶴見線)

205系1100番代
▲鶴見線 205系1100番代
鶴見線で運行していた103系に代わり投入されました。
電動車の付いていない先頭車(クハ)は元埼京線の中間車を改造し、電動車ユニット(クモハ、モハ)は元山手線の中間車を改造したものでした。

205系1200番代(南武線)

205系1200番代 出典:upload.wikimedia.org
▲南武線 205系1200番代
103系を置き換える目的で投入されました。山手線から南武線に転属する際に不足する先頭車を補充するため、中間車の一部を先頭車化改造し投入されました。

205系3000番代(八高線)

八高線205 出典:upload.wikimedia.org
▲八高線 205系3000番代
元山手線の車両の中間車を改造し八高線に投入されました。
八高線導入に伴い半自動ドア機構が追加されていますが仙石線の3100番代と違い全てロングシートでトイレは設置されていません。

205系3100番代(仙石線)

仙石線205系3100番代
▲仙石線 205系3100番代
仙石線の103系を置き換えるため導入されました。
先頭車は山手線や埼京線の中間車を先頭車化改造したものです。同時に半自動ドア機構と車内トイレも設置されました。
寒さの厳しい地区を走るためドアレールヒーターや耐雪ブレーキも追加設置しています。
また、クロスシートとロングシートに転換可能な2WAYシートを一部編成や車両に装備していて、該当編成は各車両ごとにラインカラーが異なっています。

205系5000番代(武蔵野線)

205系5000番代
▲武蔵野線 205系5000番代
武蔵野線は8両中6両が電動車という編成を組んでおり、武蔵野線へ転属する際に電動車が不足するため、VVVFインバータ制御と三相誘導電動機に換装し電動車を4両としても同等の性能を確保していた、異色の205系です。
205系なのにVVVFインバータを積み、VVVF独特の音を奏でながら走行するため違和感がありました。

205系グッズはJRE MALLで販売中!Nゲージやポーチも

205モケットポーチ
本物の生地を使用したポーチです。古物ではなく全て新品を使用しています!
他にもE217系やE233系の記事を使用したポーチがあります。

【商品名】
小物ポーチ205系通勤電車
【価格】
2,750円(税込)
小物ポーチ205系通勤電車の購入はこちら
サボ
205系の側面方向幕を再現した商品です。
山手線以外にも京葉線、武蔵野線、横浜線などの方向幕が入っています。

【商品名】
ミニミニ方向幕 205系通勤電車①
【価格】
3,500円(税込)
ミニミニ方向幕 205系通勤電車①の購入はこちら
205系Nゲージ 出典:https://shopping.jreast.co.jp/products/detail/s309/s309-4543736988311
▲205系通勤電車 (埼京・川越線) セット (10両) Nゲージ 電車
TOMIXのNゲージ、205系埼京・川越線10両セットです。
10フル編成で往年の姿をNゲージで再現できます。

【商品名】
【トミックス/TOMIX】JR 205系通勤電車 (埼京・川越線) セット (10両) Nゲージ 電車
【価格】
34,980円

JRE MALLでは他にも205系のグッズを販売中です。
205系だけでなく、鉄道グッズもたくさん取り揃えていますので、気になる方はチェック!
205系のグッズはこちら

\ SNSでシェア /