更新日: 2024年08月16日

京葉線・武蔵野線の車両基地「JR東日本京葉車両センター」とは?

JR東日本京葉車両センターは、千葉県千葉市のJR京葉線幕張豊砂駅に隣接する、車両の点検や修理、清掃などを行う車両基地です。お客さまに高品質な輸送サービスを提供するために日々、車両のメンテナンスを行っています。京葉線・武蔵野線で活躍する車両610両(2023年4月現在)が在籍しており、京葉線・武蔵野線等の輸送を担っています。この記事では、首都圏の安全運行を支えるJR東日本京葉車両センターについてご紹介します!

京葉車両センターとは?

京葉車両センターに隣接する幕張豊砂駅に進入するE233系5000番代
▲ 京葉車両センターに隣接する幕張豊砂駅に進入するE233系5000番代
JR東日本京葉車両センターは、千葉県千葉市のJR京葉線幕張豊砂駅に隣接する、車両の点検や修理、清掃などを行う車両基地です。
お客さまに高品質な輸送サービスを提供するために日々、車両のメンテナンスを行っています。
京葉車両センターは、国鉄時代末期の1986年京葉線西船橋駅~千葉港駅間(現・千葉みなと駅)の旅客営業開始時に車両基地として発足し、以下のように名称を変更しました。
「津田沼電車区新習志野派出」→「習志野電車区新習志野派出」→「京葉準備電車区」→「京葉電車区」
そして2004年に現在の名称である「京葉車両センター」となりました。
2023年4月現在、京葉線・武蔵野線で活躍する車両610両が所属しており、京葉線・武蔵野線等の輸送を担っています。

現在、京葉車両センターに所属する車両

① E233系5000番代(京葉線等)

京葉線を走るE233系5000番代
▲ 京葉線を走るE233系5000番代
京葉車両センターに所属する京葉線向けのE233系5000番代は、205系置き換えを目的に2010年7月にデビューしました。
E233系は、E231系の技術を踏襲し、主要機器を二重系化し信頼性を向上しています。
女性専用車や優先席部分の荷棚や吊り手の高さの低減したほか、優先席エリアの明確化等のユニバーサルデザインを多く採用!
また車内に空気清浄機を設置したほか、液晶画面やフルカラーLEDによる情報案内の充実など、アンケートやインタビューに基づくお客さまニーズを反映したデザインとなっています。
2024年8月現在、240両が所属しています。

② E231系(武蔵野線等)

京葉線区間を走るE231系武蔵野線編成
▲ 京葉線区間を走るE231系武蔵野線編成
京葉車両センターに所属する武蔵野線向けのE231系は、205系置き換えを目的に2017年にデビューしました。
E231系は、209系やE217系に続く通勤型車両の標準型車両になっており、従来の車両と異なる点としては情報技術の大幅な導入により制御システムを一新した車両で、車体構造に幅広車体を導入したことで混雑緩和を図っています。
2024年8月現在、272両が所属しています。

③ 209系(武蔵野線等)

209系武蔵野線編成
▲ 209系武蔵野線編成
京葉車両センターに所属する209系は、京浜東北線・総武線各駅停車等で活躍していた209系を改造し2008年にデビューしました。
209系は、JR東日本の次世代を担う通勤形電車として国鉄分割民営化後の1993年に誕生しました。
車体・台車・主回路システムなど従来の車両の考え方を根本から様々な見直しが行われ、現在のJR東日本の通勤・近郊形電車の礎となった車両になっています。
編成内に車いすスペースの設置、ドア上部へのLED式停車駅案内装置、ドアの開閉をチャイムで知らせる装置など、現在のJR東日本の車両バリアフリー化の基礎となった車両です。
2024年8月現在、98両が所属しています。
京葉線で活躍する209系500番代
▲ 京葉線で活躍する209系500番代
京葉線でも209系500番代が活躍しています。

過去に京葉車両センターに所属していた車両

① E331系(京葉線等)

京葉線区間を走るE331系
▲ 京葉線区間を走るE331系
京葉車両センターのE331系(京葉線)は、2007年にデビューしました。
E331系は、JR東日本が試験車両E993系において、連接構造・直接駆動式モーターの試験を行い、更なる長期間の使用におけるメンテナンス周期や車両の設備・量産時における課題などより実際の営業面においての技術等の有効性を確認することがあったことから、E331系を京葉線に導入し、各種データ収集・検証を行っていました。
営業運転とメンテナンスを繰り返し、約7年近く活躍しましたが、2011年に営業運転を終了しました。

② 205系(京葉線等)

京葉線を走る205系京葉線編成
▲ 京葉線を走る205系京葉線編成
京葉車両センターの205系(京葉線)は、1990年にデビューし、京葉線や乗り入れ先となる外房線等で活躍。
京葉タイプの編成は、前面ガラスが曲面形状であり、FPR部分は白く、前面全体を覆う構造で独特な装いでした。
約20年近く活躍しましたが、E233系5000番代の投入により、2011年に営業運転を終了しました。
京葉線を走る原型前面車の205系京葉線編成
▲ 京葉線を走る原型前面車の205系京葉線編成
三鷹電車区や山手電車区から転属してきた原型前面車の205系京葉線編成も活躍していました。

③ 205系(武蔵野線等)

205系武蔵野線編成
▲ 205系武蔵野線編成
京葉車両センターの205系(武蔵野線)は導入当初、豊田電車区に配置され、のちに京葉車両センターに配置替えとなった0番代(1991年にデビュー)と、武蔵野線で活躍していた103系を置き替えるために山手線の205系を改造して武蔵野線用に導入された5000番代が所属していました。
205系0番代タイプの編成は、前面ガラスが曲面形状であり、FPR部分は白く、前面全体を覆う構造で独特な装いでした。武蔵野線への209系・E231系の投入により、2020年に営業運転を終了しました。
京葉線区間を走る205系5000番代
▲ 京葉線区間を走る205系5000番代
205系5000番代は、武蔵野線への投入時にVVVF装置搭載等の改造工事が施工されました。

④ 201系(京葉線等)

京葉線区間を走る201系
▲ 京葉線区間を走る201系
京葉車両センターの201系(京葉線)は、元々総武線各駅停車で使用されていた編成を、京葉線で活躍していた103系を置き替えることを目的に塗色をカナリアイエロー(黄5号)からスカイブルー(青22号)に変更のうえ、2000年に京葉線でデビューしました。
京葉線や乗り入れ先となる外房線等で活躍しました。
京葉タイプの編成は、前面ガラスが曲面形状であり、FPR部分は白く前面全体を覆う構造で独特な装いでした。
約20年近く活躍しましたが、209系500番代の投入により2008年より廃車が発生し、その後E233系5000番代の投入により、2011年に営業運転を終了しました。

⑤ 103系(京葉線等)

蘇我駅に停車中の103系京葉線
▲ 蘇我駅に停車中の103系京葉線
京葉車両センターの103系(京葉線)は、前身の津田沼電車区新習志野派出発足時に配置され1986年にデビューしました。
10両貫通編成と6両+4両の分割可能編成が所属し、運行する時間帯により列車両数の変更を行う為に、103系での分割作業が行われていました。
約19年近く活躍しましたが、205系の投入により、2005年に営業運転を終了しました。

⑥ 103系(武蔵野線等)

武蔵野線で活躍した103系(三鷹電車区イベントにて2005年)
▲ 武蔵野線で活躍した103系(三鷹電車区イベントにて2005年)
京葉車両センターの103系(武蔵野線)は、武蔵野線開業後の1980年にデビューし、2004年に豊田電車区から京葉車両センターに所属配置されました。
約25年にわたり活躍しましたが、205系の投入により、2005年に営業運転を終了しました。

これまで京葉車両センターで開催されたイベント

京葉車両センター見学ツアー(2022年10月開催)

京葉車両センターイベントイメージ
▲ 京葉車両センターイベントイメージ
2022年10月に京葉車両センター見学ツアーを開催しました。
台車点検・パンタグラフ点検など、普段見ることができない実際のメンテナンス作業を京葉車両センター社員の解説のもとご見学いただいたほか、実際に本物の電車の運転台に入っていただき、ドアを操作し、開閉試験を実際に行っていただく体験などを行いました。

京葉車両センターの関連動画

武蔵野線開業50周年記念ムービー(浦和西営業統括センター制作)

武蔵野線は2023年4月1日に開業50周年(府中本町~新松戸間)を迎えました。
開業50周年のお祝いと日頃ご利用いただいているみなさまへ感謝を込めて、「武蔵野線開業50周年記念」のお祝いムービーを浦和西営業統括センター社員が作成しました。
2023年4月1日に行った「記念ヘッドマーク」をつけた車両へのお手振りプロジェクトや武蔵野線の走行シーン、武蔵野線の日常など武蔵野線に関する内容が盛りだくさんです!

京葉車両センターで実施されるイベントに参加するには?

JRE MALLチケット JR東日本千葉支社店 出典:https://event.jreast.co.jp/shop/detail/a008
JRE MALLチケット JR東日本千葉支社店では、京葉車両センターをはじめ、千葉県・東京都の東エリアで開催しているJR東日本のイベントを販売しています。不定期で開催していますので、こまめにチェックしてみてくださいね!
JRE MALLチケット JR東日本千葉支社店のイベントはこちら

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