青函は青森の「青」と、函館の「函」の頭文字をとった造語で、青森と函館を結ぶ輸送機関に名称として付けられてきました。
大きな青函輸送機関として最初に登場したのは、海路として1908年に登場した青函連絡船です。北海道と本州を結ぶ重要輸送機関として、たくさんの人々や、食物、自動車や加工品、郵便などありとあらゆる物を運びました。
更新日: 2024年11月20日
【イベントレポート】青森にある青函輸送の秘密基地に潜入!「DD14 撮影会」鉄道イベントが開催!
青森駅近くの青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸やねぶたの家 ワ・ラッセがありますが、実は青森駅近くには青函輸送の重要な要所の秘密基地があったことはご存じでしょうか。この記事では、青函輸送の歴史を振り返るとともに、2023年に秘密基地で開催された「DD14ディーゼル機関車撮影会」鉄道イベントについて、ご紹介します。
青函輸送の歴史とは
本州各地を結ぶ列車と青函連絡船を乗り換える駅として発展した青森駅
本州各地から北に向かう列車は青森駅が終着駅となり、北海道へ向かう乗客は青函連絡船へ乗り換えていました。列車に乗って長距離移動してきた乗客は、乗り換えの時間がある際は青森駅の待合室で体を休め、青森駅構内や駅前にある飲食店で食事を行い腹を満たしていたそうです。各地から乗客を乗せてきた列車は、隣接する車両基地へ回送され、次の運行に備えていました。
青森駅ホームに残る青函連絡船の名残
青森駅ホームの海側には、青函連絡船へ乗り換えるための連絡橋が設けられ、列車から直接、青函連絡船に乗り換えることができました。2023年現在でも、青森駅のホーム上には「連絡船←」の案内表記が残っています。
青函トンネルの開通
1908年から海路の青函連絡船が青森と函館を結ぶ輸送機関として担ってきましたが、1988年に鉄路として青函トンネルが開業し、青函連絡船の役目が終えました。
青函トンネル開業後は、東北新幹線との連絡特急として、特急はつかりのほか、白鳥、スーパー白鳥、上野駅からの寝台特急北斗星などが、青函トンネルを駆け抜けました。
青函トンネル開業後は、東北新幹線との連絡特急として、特急はつかりのほか、白鳥、スーパー白鳥、上野駅からの寝台特急北斗星などが、青函トンネルを駆け抜けました。
朝の青森駅には、南からは寝台特急「日本海号」「あけぼの号」「はくつる号」、北からは急行「はまなす号」が終着駅として到着し、到着後は夜の運行に向けた車両整備を行う為に隣接する青森車両センターへ回送されていました。
北海道新幹線 新青森駅~新函館北斗駅間開業
2016年3月、北海道新幹線 新青森駅~新函館北斗間が開業しました。
これにより、青森駅(新青森駅)~函館駅を運行していた青函連絡特急は廃止となりました。長年、青函連絡特急などの車両整備を行っていた青森車両センターは盛岡車両センター青森派出所と名称の変更及び、メンテナンス体制が縮小されました。
これにより、青森駅(新青森駅)~函館駅を運行していた青函連絡特急は廃止となりました。長年、青函連絡特急などの車両整備を行っていた青森車両センターは盛岡車両センター青森派出所と名称の変更及び、メンテナンス体制が縮小されました。
盛岡車両センター青森改造基地とは
かつて青函輸送を担う特急列車などの車両メンテンナンスを行っていた盛岡車両センター青森派出所は、大きな車庫がありました。大きな車庫の活用策として、首都圏で活躍している車両の更新工事を行う基地として、2017年に「盛岡車両センター青森改造基地」として生まれ変わり、武蔵野線などの首都圏で活躍する車両の改造基地として第二の人生を歩むことになりました。
盛岡車両センター青森改造基地に眠るDD14ラッセル機関車とは
DD14ディーゼル機関車は、国鉄時代の1960年に登場した除雪用ディーゼル機関車(ロータリー式)です。青森改造基地所属の DD14-310 号機は津軽線で活躍しましたが、除雪用モーターカーの導入による現在は使用しておらず、青森改造基地内の車庫で休んでいます。なお、DD14はJR東日本管内で所属しているのは青森改造基地のみで、とても貴重な車両になっています。
撮影会の企画苦労
首都圏の車両の改造基地として活用されていた盛岡車両センター青森改造基地ですが、改造工事の終わりが近づた2023年。車庫内で眠るDD14ディーゼル機関車の撮影会を開催してはどうかと社員が発案。
はじめて、DD14ディーゼル機関車を使用した撮影会の企画ということで、撮影会当日に実際にお客さまの要望をお伺いしながら、機関車の状態を変更したり、前照灯を点灯したりと、検査にデモンストレーションを行ったりと、お客さまと一緒に撮影会イベントを創り上げていく時間となりました。
はじめて、DD14ディーゼル機関車を使用した撮影会の企画ということで、撮影会当日に実際にお客さまの要望をお伺いしながら、機関車の状態を変更したり、前照灯を点灯したりと、検査にデモンストレーションを行ったりと、お客さまと一緒に撮影会イベントを創り上げていく時間となりました。
笑顔が溢れる撮影会に
適宜、お客さまの要望を伺いながらの撮影会はお客さまとJR社員双方が笑顔に包まれ、2時間と撮影会はあっという間に、終了の時間に。JR社員が最後の要望をお客さまにお伺いしたところ、お客さまからは「JR社員の皆さまの集合写真を記念に撮らせていただけませんか?」とびっくりする要望が。もちろん、JR社員からは「ぜひ、お願いします!」と答え、撮影するお客さまとJR社員が最後まで笑顔が溢れる撮影会となりました。
青函輸送の要の歴史が閉じる
撮影会を終えたDD14ディーゼル機関車は、秋田県にある秋田総合車両センターへ回送され、最後の任務を終えました。DD14が回送され、空っぽとなった盛岡車両センター青森改造基地は、長年、多く人々を運んだ青函輸送の車両基地としての役目を終えました。長い間、お疲れ様でした。
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