更新日: 2024年11月20日

vol1.〉いま世界が注目する盛岡への旅行。写真家・岩倉しおりが切り取る東北の街。

透明感あふれる空の色や、まぶしくきらめく海の青さなど、鮮やかな色彩で、物語を感じさせる写真が見る者を惹きつける人気写真家・岩倉しおりさん。今回岩倉さんは、JR東日本のふるさと納税の返礼品の一つ、旅行券と宿泊先が選べる「ダイナミックレールパック」で使える割引クーポンを使って、岩手県盛岡市を訪れた。歴史ある建物が随所に残り、情緒溢れる街並みで、いま世界が注目する観光都市・盛岡。名所を巡りながら、岩倉さんが写真に収めた景色をご覧あれ。

板の間を吹き抜ける風。緑豊かな庭に囲まれた南昌荘

江戸時代の商家から明治や昭和の時代に建てられた建築物まで、多彩な歴史的建築物に彩られた街、盛岡。レトロとモダン、和と洋が融合した町並みをどんな風に回ろうか。旅行前からプランを練っていた岩倉さんが最初に訪れたのが「南昌荘(なんしょうそう)」である。

磨き込まれた床や廊下が続き、家具が上品に配置された南昌荘に足を踏み入れた岩倉さんの口から、思わずこんな言葉が飛び出した。

「自然の中に優雅な家屋が溶け込んでいると知って、絶対に来たかった場所なんです。漆黒の板の間に庭の木々の緑が広がっていて、本当にきれいですね」
明治18年(1885年)、盛岡が誇る実業家・瀬川安五郎氏によって造られた南昌荘の持ち主は幾度も変わり、現在はいわて生協が所有する景観重要建造物。国の登録記念物でもあり、盛岡市指定の保護庭園でもある。

第二次大戦後、アメリカの進駐軍に接収され、畳を外して改造された約30畳の板の間には、庭に生い茂る樹木の緑がゆらゆらと映り込む。「ゆかみどり」と称されるその光景はまるで庭園のミラージュのよう。ヤマモミジが色づく錦繍の秋も、さぞや美しい姿を見せてくれるに違いない。
板の間、東側と南側のガラス戸、廊下に置かれた椅子やテーブル、池の周囲を一周しながら樹木を観賞できる庭園。すべてが洗練され、調和している。庭園の芝生では、かつて園遊会が開かれていたとか。よく手入れされた風雅な空間から、往時の姿がうかがえた。


街中に佇む旧石井県令邸の静謐な美しさ

南昌荘を後にした岩倉さんが次に訪れたのは、現在の県知事にあたる第二代石井省一郎県令の私邸として建設された「旧石井県令邸(きゅういしいけんれいてい)」ここも、盛岡に来たら必ず訪れたいと岩倉さんが考えていた念願の場所だ。

「風格がある洋館は大好き。盛岡に来たら絶対に外せない場所だと思いました」

閑静な地域に静かにたたずむ白い洋館は明治19年(1886年)に建てられた。盛岡では最も古い本格的な煉瓦造りの洋館で、盛岡市保存建造物にも指定されている。 
白い外壁は砂漆喰塗りで仕上げられ、その多くがツタに覆われている。壁の白とツタの緑。鮮やかなコントラストが印象的な同邸は、半地下階から1階、2階、そして屋根裏部屋で構成されている。

来客を出迎えるエントランスのステンドグラス、ドーマー窓が突き出した屋根、部屋ごとに異なる装飾の暖炉など、旧石井県令邸を形作るすべての要素は「エレガント」そのもの。美しいフォルムを描くアーチ窓は、フロアによってアーチ部分のデザインが異なっている。どれだけのこだわり、どれだけの情熱がこの洋館造りに費やされたのだろうか。一見、シンプルに見える同邸の奥深さを感じずにはいられない。
「思っていた以上に趣のある建物ですね。アーチ窓から入り込む柔らかな光が本当に美しい。芸術的な空間だと思います」

そう言って岩倉さんは光に導かれるかのように、シャッターボタンを押し続けた。
ブライダル雑誌や映画のロケ地にもよく利用されている旧石井県令邸。その場に身を置けば誰もが、多くの人に愛されている同邸の魅力を実感できるはずだ。

湖面はキャンバス。豊かに流れる湖畔の時間と景色

盛岡を代表する2つの歴史的建築物を訪れ、過去の時代にタイムトリップしたような感覚に包まれたという岩倉さん。

「次は自然の中で思い切り深呼吸してみませんか。前から計画していた場所があるんです」

向かった先は、盛岡の中心街から少し離れたエリアにある人造のダム湖、「御所湖(ごしょこ)」。山々の緑、空と湖面の青色が目に飛び込んできた。
雫石川をせきとめて作った御所湖の全周は約11km。湖畔には家族で楽しめる乗り物広場、植物園やさくら園、水辺園地、サイクリングロードなどさまざまな施設が設けられている。四季折々に異なる表情を鮮やかに見せるのだろう。

「市街地から少し離れるだけで、こんなに雄大な景色が広がっているなんて素敵ですよね。この自然の色を撮影したいと思っていたんです」

そう話しながら、岩倉さんは御所湖の湖面に目を向けた。
「湖畔は予想以上に気持ちがいい。五感全体で自然を感じられます。東北の柔らかい風は屋内でも屋外でも気持ちが良いです。リラックスできますね」
トンボが舞い、ミズスマシがすいすいと泳ぎ回り、山影が美しく映える御所湖にたたずむと、豊かな自然と一体化した感覚に包まれる。気がつけば夕闇が迫っていた。
晴れた日には御所湖を眺めながら、ゆったりと贅沢に時間を過ごすのも楽しそう。季節を変え、時刻を変え、スポットを変え、何度も訪れたくなる場所だ。




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【インフォメーション】
・南昌荘
住所:岩手県清水町13-46
お問い合わせ:019-604-6633

・旧石井県令邸
住所:岩手県盛岡市清水町7-51
お問い合わせ:019-651-1606

・岩手県立御所湖広域公園
住所:岩手県岩手郡雫石町西安庭11-7-4 (公園管理事務所:乗り物広場内)
お問い合わせ:019-692-4855

※掲載情報は2023年10月31日時点の情報です。


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