内房線・外房線等の車両基地「JR東日本幕張車両センター」とは？

JR東日本幕張車両センターは、千葉県千葉市のJR総武線幕張本郷駅に隣接し、車両の点検や修理・清掃などを行う車両基地です。お客さまに高品質な輸送サービスを提供するために日々、車両のメンテナンスを行っています。
幕張車両センターの歴史は、1972年に総武快速線の運行開始に先立ち、総武快速線の車両基地として幕張電車区として開設されました。
1987年に佐倉機関区木更津支区が幕張電車区の管轄へ変更され、2004年に名称を幕張車両センターと改称されました。
現在は、401両(2023年4月現在)の車両が在籍しており、総武本線・内房線・外房線・成田線等の輸送を担っています。

幕張車両センターに所属するE131系0番代は、2021年にデビューし、E131系は郊外や地方など、短編成での運行が必要な線区向けの標準的な車両として、さまざまな線区に対応できる設計とした直流電になっています。
各車にフリースペースを設置し、車内案内装置を液晶ディスプレイ化したことによる情報提供の充実など、お客さまサービス向上を図ったほか、ワンマン運転に対応するための各種設備を設けています
E131系0番代は内房線・外房線等で活躍しており、幕張車両センターには24両が所属しています。

幕張車両センターに所属する209系は、京浜東北線等で活躍していた209系を改造し2009年にデビューしました。
209系自体は、JR東日本の次世代を担う通勤形電車として国鉄分割民営化後の1993年に誕生しました。
車体・台車・主回路システムなど従来の車両の考え方を根本から様々な見直しが行われ、現在のJR東日本の通勤・近郊形電車の礎となった車両になっています。
編成内に車いすスペースの設置、ドア上部へのLED式停車駅案内装置、ドアの開閉をチャイムで知らせる装置など、現在のJR東日本の車両バリアフリー化の基礎となった車両です。
幕張車両センターに所属する209系は総武本線・成田線・鹿島線・内房線・外房線等で活躍しており、幕張車両センターには282両(BOSO BICYCLE BASE含む)が所属しています。

209系(B.B.BASE)は、南武線で活躍していた209系を改造し2018年にデビューしました。B.B.BASEは、自転車を解体せず(折りたたみ自転車は折りたたまず)に、電車内のサイクルラックに固定できる列車になっています。
209系(B.B.BASE)は、イベントや臨時列車等で運行されています。

幕張車両センターに所属するE257系500番代は、千葉エリアで特急列車に運用されていた183系・189系の老朽化による置き換えを目的に2004年にデビューしました。
E257系500番代のデザインコンセプトは「美しい房総半島の自然」「近代的な幕張地区のイメージ」「さわやかなくつろぎ」「さらに発展してゆく千葉のエネルギッシュなイメージ」としており、豊かな自然の残る房総半島と幕張新都心などの近代的な都市を沿線に持つ特急車両にふさわしいデザインとなっています。
なお、全車の座席窓側にはコンセントを設置しています。
幕張車両センターに所属するE257系500番代は特急わかしお・さざなみ・しおさい等で活躍しており、幕張車両センターには50両が所属しています。

幕張車両センターに所属する255系は、千葉エリアで特急列車に運用されていた183系の老朽化による置き換えを目的に1993年にデビューしました。
車両の塗装コンセプトは、ベイビーチホワイト(夏のビーチ)をベースに、下半分をパシフィックオーシャンブルー(深みのある太平洋)、乗降口部分にサニーイエロー(明るい陽光と房総に咲く菜の花)を配しており、この色はのちに登場するE257系500番代や、千葉エリアで活躍する車両211系・209系・E131系の車体帯にも採用されています。
幕張車両センターに所属するE257系は、臨時特急列車特急わかしお等で活躍しており、幕張車両センターには27両(2024年7月現在)が所属しています。

幕張車両センターの211系は、海岸線沿いを走行し塩害による腐食などが進んでいる房総地区各線の113系の置換え用として、高崎線等で活躍していた211系を改造し2006年にデビューし、総武本線や内房線・成田線等で活躍しました。
209系の投入により、2013年に幕張車両センター所属車における定期列車の営業運転を終了しました。

幕張車両センターに所属するE217系は、横須賀線・総武快速線などで運用されていた国鉄時代製造の113系の老朽化に伴う置き換えならびに、通勤通学による混雑緩和を目的に1994年から製造された車両です。
従来の鋼鉄製電車から軽量ステンレス製車体となり、省エネルギー、保守費用軽減に配慮された車両となりました。2006年3月のダイヤ改正で全編成が鎌倉車両センターへ転出しました。

幕張車両センターの111系・113系は国鉄時代にデビューし、総武快速線や内房線・外房線等で活躍しました。
E217系や209系の投入により、2011年に幕張車両センター所属車における定期列車の営業運転を終了しました。

幕張車両センターの183系・189系は国鉄時代にデビューし、房総エリアの特急のほか、中央本線の特急・臨時列車等で活躍しました。
E257系500番代の投入や老朽化により、2013年に営業運転を終了しました。

幕張車両センターの485系「ニューなのはな」は特急電車として使用されていた485系を改造し、1997年にデビューし、房総エリアの臨時列車のほか、各地のお座敷臨時列車・団体列車等で活躍しました。
車両老朽化により、2016年に営業運転を終了しました。

幕張車両センターでは、鉄道ファンや電車が好きなお子さまに向けたイベントを開催しています。
これまでに開催した社員考案の車両撮影会や体験会などのイベントについてご紹介します。

定期運行から引退が迫る2024年1月12日(金)に、千葉県千葉市(最寄り駅：総武線幕張本郷駅)にある幕張車両センターで「255系 撮影会」が開催されました。
こちらの撮影会は幕張車両センターの社員が企画したもので、以下をコンセプトに開催しました。
・2023年に運行開始30周年を迎えた255系を、車両基地らしい景色の中で撮影いただく
・参加されたお客さまだけのプライベートな撮影会

撮影会では、主役である255系のほか、房総エリアで活躍する209系・E131系の展示も行われ、参加したお客さまは夢中でシャッターを押している様子が見受けられました。

かつて幕張車両センターに所属していたE217系の東京駅から錦糸町駅電留線へ向かう回送電車の前面展望をお送りします。
普段はなかなかご覧いただけないトンネル内の前面展望や、錦糸町駅電留線への進入をお楽しみください！

JRE MALLチケット JR東日本千葉支社店では、幕張車両センターをはじめ、千葉県・東京都の東エリアで開催しているJR東日本のイベントを販売しています。不定期で開催していますので、こまめにチェックしてみてくださいね！

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