『荒町』は伊達家とともに、米沢から岩出山を経て仙台に移ってきた由緒ある「御譜代町」のひとつとして、仙台開府当初は別の場所にありましたが、伊達政宗公の副都心構想の一環でつくられたといわれる若林城の築城に伴い、奥州街道沿いの現在地に移されました。
藩政時代には、味噌や醤油、酒の醸造に欠かせない麹の専売権が与えられ、麹屋が並ぶ商人町として発展しました。その流れをくむ荒町商店街は今でも藩政時代から続く麹味噌醤油店や酒屋、市内で唯一の酒蔵が営業するなど、伝統が息づいています。
荒町商店街へのアクセス
・仙台駅から→徒歩約15分
・仙台駅から仙台市地下鉄南北線に乗り換え五橋駅下車徒歩約5分
今回は、荒町商店街の歴史を感じるお店やおすすめスポットをご紹介します。
更新日: 2024年11月20日
JR社員オススメ!藩政時代から続く歴史ある麹の町「荒町」~仙台駅近隣の由緒ある商人町を訪ねて~
仙台駅から南へ徒歩20分の場所に位置し、様々な店舗が立ち並ぶ『荒町商店街』。近隣には新たに2023年に開学した大学もあるため、活気にあふれています。
若い方向けのおしゃれなカフェやラーメン店など、グルメなスポットも多く、土日になると行列ができるほど人気店も数多くあります。
そんな『荒町商店街』ですが、実は、400年近くの歴史があり、仙台でも魅力がたくさんある商店街です。
今回はJR社員が直接取材させていただきましたので、第1弾、第2弾に分けてご紹介いたします。
本記事では、第1弾:『荒町の歴史』についてご紹介いたします。ぜひご覧ください!
歴史と今を生きる『荒町商店街』をご紹介 第1弾:『荒町の歴史』
仙台土産復活!!『回文うちわ』
荒町商店街といえば有名なのが、幕末、麹屋の主人で江戸まで名の知られた回文師の細谷勘左衛門(仙代庵)が作成した「回文うちわ」です。回文(上から読んでも下から読んでも同じ文章になるように書かれた文)と絵を描いた「回文うちわ」は仙台土産として人気を集めました。
元々、荒町では麹が作れない夏場に内職の団扇作りが盛んでした。当時は、柿渋を塗った「渋団扇」は耐久性に優れ丈夫なうえ、虫除けにもなることから一般家庭の日用品として重宝されていました。荒町商店街では「回文うちわ」を復活させ販売しています。
元々、荒町では麹が作れない夏場に内職の団扇作りが盛んでした。当時は、柿渋を塗った「渋団扇」は耐久性に優れ丈夫なうえ、虫除けにもなることから一般家庭の日用品として重宝されていました。荒町商店街では「回文うちわ」を復活させ販売しています。
荒町のシンボル「毘沙門さん」
荒町には「奥州仙台七福神」のひとつである毘沙門天を祀る毘沙門堂(満福寺)があり、多くの人がお参りに訪れています。地元では親しみを込めて「荒町の毘沙門さん」と呼ばれています。
毘沙門天は軍神ですが、荒町の毘沙門天は子育ての神様として信仰されています。藩政時代には毘沙門堂の境内で相撲興行が盛んに行われました。
毘沙門天は軍神ですが、荒町の毘沙門天は子育ての神様として信仰されています。藩政時代には毘沙門堂の境内で相撲興行が盛んに行われました。
創業 慶長8年(1603年)「佐藤麹味噌醤油店」
荒町商店街の中でも最も古い「創業 慶長8年(1603年)」の歴史を誇る本場仙台味噌の醸造元である「佐藤麹味噌醤油店」。仙台に店を構えた慶長8年は、藩祖伊達政宗公が仙台を開府し、仙台城(青葉城)の築城と城下の町割りを始めてから2年後にあたります。
もともとは麹屋で、米沢、岩出山、仙台と政宗公が居城を移すのに従ってきた「伊達御供」として本場仙台味噌の伝統と味を守り続けてきました。江戸時代に麹で栄えた荒町に唯一残る麹屋でもあります。現在の店主は創業時から数えて14代目。
コクのある味わいで食品添加物を一切使用しない身体に良い「手作り味噌」
全国品評会で多くの受賞歴を持つ長期醗酵させた深みのある味と香りの「本醸造醤油」
秋から春先までの季節限定で販売されている優しい味の麹屋秘伝「あまざけ」
伝統と丁寧な仕事に裏打ちされた逸品ぞろいのお店です。
~店舗情報~『佐藤麹味噌醤油店』
【住所】仙台市若林区荒町27
【電話番号】022-222-4712
【営業時間】9:00~19:00
【定休日】日曜日
もともとは麹屋で、米沢、岩出山、仙台と政宗公が居城を移すのに従ってきた「伊達御供」として本場仙台味噌の伝統と味を守り続けてきました。江戸時代に麹で栄えた荒町に唯一残る麹屋でもあります。現在の店主は創業時から数えて14代目。
コクのある味わいで食品添加物を一切使用しない身体に良い「手作り味噌」
全国品評会で多くの受賞歴を持つ長期醗酵させた深みのある味と香りの「本醸造醤油」
秋から春先までの季節限定で販売されている優しい味の麹屋秘伝「あまざけ」
伝統と丁寧な仕事に裏打ちされた逸品ぞろいのお店です。
~店舗情報~『佐藤麹味噌醤油店』
【住所】仙台市若林区荒町27
【電話番号】022-222-4712
【営業時間】9:00~19:00
【定休日】日曜日
創業 元禄15年(1703年)「及川酒造店」
もともとは麹屋で、昔は酒造りもしていた「創業 元禄15年(1702年)」の歴史を誇る「及川酒造店」。元禄15年といえば、江戸では赤穂浪士が吉良邸討ち入りを果たした年で仙台藩は4代藩主綱村公の時代。現在の店主は12代目。
宮城・山形の地酒を中心としたお酒を取り扱っています。
旧仙台市内唯一の酒蔵である地元荒町の森民酒造本家とのコラボで生まれた純米吟醸「清流広瀬川」を始めとする森民酒造本家の各種銘柄、荒町からほど近い穀町で作られている仙台初のブルワリー「穀町ビール」は、ご当地・荒町ならではのお酒です。
荒町の歴史とともにじっくり味わいたいお酒です。店内では手作り作家の小物や陶器も常設で委託販売しています。
~店舗情報~ 『及川酒造店』
【住所】仙台市若林区荒町127
【電話番号】022-223-2885
【営業時間】月曜日~土曜日 9:00~20:00
祝日 10:00~19:00
【定休日】日曜日
宮城・山形の地酒を中心としたお酒を取り扱っています。
旧仙台市内唯一の酒蔵である地元荒町の森民酒造本家とのコラボで生まれた純米吟醸「清流広瀬川」を始めとする森民酒造本家の各種銘柄、荒町からほど近い穀町で作られている仙台初のブルワリー「穀町ビール」は、ご当地・荒町ならではのお酒です。
荒町の歴史とともにじっくり味わいたいお酒です。店内では手作り作家の小物や陶器も常設で委託販売しています。
~店舗情報~ 『及川酒造店』
【住所】仙台市若林区荒町127
【電話番号】022-223-2885
【営業時間】月曜日~土曜日 9:00~20:00
祝日 10:00~19:00
【定休日】日曜日
創業 嘉永2年(1849年)「森民酒造本家」
「森民(もりたみ)酒造本家」は、荒町で嘉永2年(1849年)より続く仙台市中心部唯一の酒蔵です。
代表兼杜氏の森さんは創業時から数えて6代目。仙台駅から徒歩圏内の市街中心部にありながら江戸時代から絶えず湧き出る酒造りに適した地下水が、代表銘柄「森民」などの良酒を生み出しています。
初代はもともと甘酒の行商売りからスタートしたという歴史を持つことから、お酒が好きな方もお酒が飲めない方も楽しめる「日本一身近な酒蔵」をコンセプトに、甘酒や甘酒入りのスイーツを楽しめるカフェ「森民茶房」を併設しています。
蔵仕込みの生麹、甘酒、体に優しい発酵ランチや発酵スイーツを寛ぎの空間でゆったりと味わうことができます。なめらかな口当たりの甘酒は、心と体にしみわたり疲れを癒してくれます。
~店舗情報~ 『甘酒カフェ 森民茶房』
【住所】仙台市若林区荒町53番地
【電話番号】022-724-7236
【営業時間】9:30~17:30
【定休日】不定休
『森民酒造本家』←お酒に関するお問い合わせはこちらから
【電話番号】022-266-2064
【営業時間】9:00~18:00
【定休日】土曜・日曜・祝日
代表兼杜氏の森さんは創業時から数えて6代目。仙台駅から徒歩圏内の市街中心部にありながら江戸時代から絶えず湧き出る酒造りに適した地下水が、代表銘柄「森民」などの良酒を生み出しています。
初代はもともと甘酒の行商売りからスタートしたという歴史を持つことから、お酒が好きな方もお酒が飲めない方も楽しめる「日本一身近な酒蔵」をコンセプトに、甘酒や甘酒入りのスイーツを楽しめるカフェ「森民茶房」を併設しています。
蔵仕込みの生麹、甘酒、体に優しい発酵ランチや発酵スイーツを寛ぎの空間でゆったりと味わうことができます。なめらかな口当たりの甘酒は、心と体にしみわたり疲れを癒してくれます。
~店舗情報~ 『甘酒カフェ 森民茶房』
【住所】仙台市若林区荒町53番地
【電話番号】022-724-7236
【営業時間】9:30~17:30
【定休日】不定休
『森民酒造本家』←お酒に関するお問い合わせはこちらから
【電話番号】022-266-2064
【営業時間】9:00~18:00
【定休日】土曜・日曜・祝日
仙台でも有数の歴史のある街「荒町」
いかがでしたか?
今回は第1弾:『荒町の歴史』をご紹介させていただきました。皆さまも藩政時代から続く歴史ある麹の町「荒町」を肌で感じてみてはいかがでしょうか。新たな発見があるかもしれませんよ。
第2弾は荒町商店街の人気グルメをご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!
今回は第1弾:『荒町の歴史』をご紹介させていただきました。皆さまも藩政時代から続く歴史ある麹の町「荒町」を肌で感じてみてはいかがでしょうか。新たな発見があるかもしれませんよ。
第2弾は荒町商店街の人気グルメをご紹介していますので、ぜひチェックしてみてください!
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