こどもの日は、毎年5月5日に祝われる国民の祝日で、「こどもの人格を重んじ、幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことが趣旨です。もともとは男の子の健やかな成長を願う「端午の節句」が由来で、奈良時代に中国から伝わった風習が起源です。
菖蒲や蓬で邪気を払う行事が、鎌倉時代には武家文化と結びつき、男児の成長を祝う日へと変化。江戸時代には鎧や兜、鯉のぼりを飾る風習が広まり、1948年に現在の「こどもの日」として制定されました。
現在では、すべての子どもの健やかな成長と幸福を願う日として広く認識されており、家族で子どもを祝う大切な節目となっています。
更新日: 2025年10月29日
こどもの日の食べ物|ちまき・柏餅・赤飯・ちらし寿司などに込められた意味とは?
5月5日の「こどもの日」は、子どもの健やかな成長を願う大切な日。ちまきや柏餅、赤飯、ちらし寿司など、縁起の良い料理にはそれぞれ意味があります。古くから受け継がれてきた伝統の味には、子どもたちの未来を願う家族の思いが込められています。料理の背景を知ることで、お祝いの気持ちがより深まり、こどもの日がもっと心に残る一日になるはずです。この記事では、こどもの日の食べ物について詳しく解説します。
こどもの日とは?
こどもの日に欠かせない「ちまき」と「柏餅」って?
こどもの日に食べられる伝統的な食べ物として知られているのが、「ちまき」と「柏餅」です。いずれも、こどもの日の行事に欠かせない存在として親しまれており、それぞれに込められた意味や由来があります。ここでは、「ちまき」と「柏餅」の背景や種類についてご紹介します。
こどもの日に食べる伝統的な食べ物① ちまき
◾️ちまき(主に西日本で食べられている):邪気を払う縁起物
ちまきは、もち米を笹や茅などの葉で包み、蒸したり茹でたりして作る伝統的な食べ物です。古代中国の詩人・屈原(くつげん)が陰謀により川に身を投げた旧暦5月5日に、その死を悼み、また遺体が魚に食べられないよう願いを込めてちまきを川に投げ入れた故事が起源の中国の端午の節句に由来し、日本では邪気を払う縁起物として定着しました。
特にこどもの日には、子どもの健康と成長を願って食べられています。関西地方を中心に、地域によって異なるちまきのスタイルが楽しまれています。
◾️ちまきの種類
・甘いちまき(砂糖やきなこをまぶす)
蒸したもち米に砂糖やきなこをまぶした和菓子風のちまきで、ほんのり甘く、おやつやお祝いの席にぴったりです。地域によっては黒糖を使ったり、あんこを包んだバリエーションもあります。
・中華ちまき(肉や野菜入り)
豚肉や干しエビ、シイタケ、タケノコなどを加えて炒めたもち米を、醤油やオイスターソースで味付けして蒸したボリューム満点の一品。もち米の食感と具材の旨味が絶妙に合い、食事としても満足感があります。
ちまきは、もち米を笹や茅などの葉で包み、蒸したり茹でたりして作る伝統的な食べ物です。古代中国の詩人・屈原(くつげん)が陰謀により川に身を投げた旧暦5月5日に、その死を悼み、また遺体が魚に食べられないよう願いを込めてちまきを川に投げ入れた故事が起源の中国の端午の節句に由来し、日本では邪気を払う縁起物として定着しました。
特にこどもの日には、子どもの健康と成長を願って食べられています。関西地方を中心に、地域によって異なるちまきのスタイルが楽しまれています。
◾️ちまきの種類
・甘いちまき(砂糖やきなこをまぶす)
蒸したもち米に砂糖やきなこをまぶした和菓子風のちまきで、ほんのり甘く、おやつやお祝いの席にぴったりです。地域によっては黒糖を使ったり、あんこを包んだバリエーションもあります。
・中華ちまき(肉や野菜入り)
豚肉や干しエビ、シイタケ、タケノコなどを加えて炒めたもち米を、醤油やオイスターソースで味付けして蒸したボリューム満点の一品。もち米の食感と具材の旨味が絶妙に合い、食事としても満足感があります。
こどもの日に食べる伝統的な食べ物② 柏餅
◾️柏餅(主に東日本で食べられている):家系の繁栄を願う縁起物
柏餅は、餡を包んだ餅を柏の葉で挟んだ和菓子です。柏の葉は「新芽が育つまで古い葉が落ちない」性質があることから、家系の繁栄や子孫繁栄の象徴とされています。この縁起の良さから、こどもの日の定番として親しまれ、子どもの健やかな成長を願う食べ物となりました。
江戸時代には武家社会で広まり、家督継承の願いも込められていました。特に関東地方でよく食べられ、現在では全国でさまざまな餡の柏餅が楽しまれています。
◾️柏餅の種類
・こしあん入り(なめらかで上品な味)
皮を取り除いた小豆を丁寧に裏ごしした、なめらかな口当たりの餡が特徴。あんこが苦手な人や子どもにも食べやすく、関東で特に人気です。
・つぶあん入り(しっかりとした食感)
小豆の粒感を残した餡で、しっかりとした食べ応えがあります。小豆本来の風味が感じられ、あんこ好きや甘さ控えめを好む人におすすめ。
・味噌あん入り(甘じょっぱい独特の風味)
白味噌を使った餡は、甘さの中にほんのり塩気があり、深みのある味わい。関西地方で親しまれており、味噌のコクと柏の葉の香りが絶妙にマッチします。
柏餅は、餡を包んだ餅を柏の葉で挟んだ和菓子です。柏の葉は「新芽が育つまで古い葉が落ちない」性質があることから、家系の繁栄や子孫繁栄の象徴とされています。この縁起の良さから、こどもの日の定番として親しまれ、子どもの健やかな成長を願う食べ物となりました。
江戸時代には武家社会で広まり、家督継承の願いも込められていました。特に関東地方でよく食べられ、現在では全国でさまざまな餡の柏餅が楽しまれています。
◾️柏餅の種類
・こしあん入り(なめらかで上品な味)
皮を取り除いた小豆を丁寧に裏ごしした、なめらかな口当たりの餡が特徴。あんこが苦手な人や子どもにも食べやすく、関東で特に人気です。
・つぶあん入り(しっかりとした食感)
小豆の粒感を残した餡で、しっかりとした食べ応えがあります。小豆本来の風味が感じられ、あんこ好きや甘さ控えめを好む人におすすめ。
・味噌あん入り(甘じょっぱい独特の風味)
白味噌を使った餡は、甘さの中にほんのり塩気があり、深みのある味わい。関西地方で親しまれており、味噌のコクと柏の葉の香りが絶妙にマッチします。
ちまき・柏餅だけじゃない!こどもの日のごちそう
こどもの日は、子どもの健やかな成長を願う大切な節目。ちまきや柏餅などの伝統的な食べ物に加え、食卓を彩る祝い料理も欠かせません。赤飯やちらしずしなど、縁起の良い食材を使った料理は、家族で囲む食事を華やかにし、こどもの日の特別感を演出してくれます。ここでは、そんな料理に込められた意味を解説します。
こどもの日に食べる料理① 初節句のお祝い料理
出典:https://shopping.jreast.co.jp/products/detail/s178/s178-S66690001
男の子が生まれて初めて迎える「こどもの日(5月5日)」は、「初節句(はつぜっく)」として特別に祝われます。この日は、健やかな成長と立派な将来を願う大切な行事です。
◾️鯛の塩焼き(「めでたい」の象徴)
鯛の塩焼きは、「めでたい」という語呂合わせから、お祝いの席では定番の縁起物とされています。特に初節句では、神聖な魚とされる鯛を尾頭付きで提供することで、「頭から尾まで立派に育つように」という願いが込められています。
塩焼きにすることで鯛本来の旨味を引き出し、香ばしさと上品な味わいが楽しめる一品です。見た目にも華やかで、お祝いの席を一層特別なものにしてくれます。
ほかにも初節句の祝い料理としては、季節の野菜料理、柏餅やちまきなどもよく用いられます。地域や家庭によってアレンジは様々ですが、いずれも子どもの健やかな成長や家族の繁栄を願う気持ちが込められています。
◾️鯛の塩焼き(「めでたい」の象徴)
鯛の塩焼きは、「めでたい」という語呂合わせから、お祝いの席では定番の縁起物とされています。特に初節句では、神聖な魚とされる鯛を尾頭付きで提供することで、「頭から尾まで立派に育つように」という願いが込められています。
塩焼きにすることで鯛本来の旨味を引き出し、香ばしさと上品な味わいが楽しめる一品です。見た目にも華やかで、お祝いの席を一層特別なものにしてくれます。
ほかにも初節句の祝い料理としては、季節の野菜料理、柏餅やちまきなどもよく用いられます。地域や家庭によってアレンジは様々ですが、いずれも子どもの健やかな成長や家族の繁栄を願う気持ちが込められています。
こどもの日に食べる料理② 赤飯(縁起の良い食べ物)
出典:https://shopping.jreast.co.jp/products/detail/s178/s178-S00190008
赤飯は、祝い事に欠かせない伝統的な料理で、初節句でも定番の一品です。
古くから赤い色には「邪気を払う力がある」と信じられ、子どもの健やかな成長と健康を願う意味が込められています。
もち米を使ってふっくらと炊き上げることで、もちもちとした食感が楽しめ、お祝いの席を華やかに彩る存在となります。
地域によっては、小豆ではなく甘納豆を使った赤飯が親しまれており、特に北海道などでは甘い味付けが主流です。地域の風習や家庭の味が表れる、温かみのある祝い料理です。
古くから赤い色には「邪気を払う力がある」と信じられ、子どもの健やかな成長と健康を願う意味が込められています。
もち米を使ってふっくらと炊き上げることで、もちもちとした食感が楽しめ、お祝いの席を華やかに彩る存在となります。
地域によっては、小豆ではなく甘納豆を使った赤飯が親しまれており、特に北海道などでは甘い味付けが主流です。地域の風習や家庭の味が表れる、温かみのある祝い料理です。
こどもの日に食べる料理③ ちらし寿司(華やかで子どもが喜ぶ)
ちらし寿司は、色とりどりの具材が美しく、お祝いの席を華やかに彩る料理です。
もともとひな祭りでよく食べられる料理として知られていますが、見た目の華やかさと縁起の良さから、こどもの日のお祝いにもぴったりの一品とされています。
具材には、海老(長寿の象徴)、錦糸卵(黄金に見立てた繁栄の象徴)、イクラ(子孫繁栄)など、縁起の良い食材が使われ、「子どもが健やかに成長しますように」という願いが込められています。
また、酢飯は保存性が高く、大人数の集まりでも食べやすいのが特徴。彩り豊かで、子どもから大人まで楽しめる、お祝いにふさわしい料理です。
もともとひな祭りでよく食べられる料理として知られていますが、見た目の華やかさと縁起の良さから、こどもの日のお祝いにもぴったりの一品とされています。
具材には、海老(長寿の象徴)、錦糸卵(黄金に見立てた繁栄の象徴)、イクラ(子孫繁栄)など、縁起の良い食材が使われ、「子どもが健やかに成長しますように」という願いが込められています。
また、酢飯は保存性が高く、大人数の集まりでも食べやすいのが特徴。彩り豊かで、子どもから大人まで楽しめる、お祝いにふさわしい料理です。
家族の思いが詰まった“食”で、こどもの日を特別な一日に
こどもの日は、子どもたちの未来を想い、家族で過ごすかけがえのない日。縁起の良い食べ物を囲んで、笑顔あふれる食卓を楽しみましょう。伝統の味に込められた願いを知れば、こどもの日がもっと心に残る、特別な一日になるはずです。
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