風の力で電気を創る！JR東日本グループの再生可能エネルギー教室！小学生親子向け体験イベントレポート

「学校の勉強が分かる！面白くなる！」おしごと体験学習を提供するJR東日本と、JR東日本グループで再生可能エネルギーを手掛ける「JR東日本エネルギー開発株式会社」がコラボし、親子で学べるおしごと体験学習「ことむすび」のイベントをJR東日本いわき駅にて、2025年12月6日（土）に開催しました！

いわき駅を会場とし、再生可能エネルギーについて、駅施設での体験や風力発電装置の実験を通じて学んだ楽しいイベントの様子をレポートします。

※本イベントはいわき市教育委員会さまよりご後援、いわき神楽山復興エナジー合同会社さまよりご協賛をいただいております

【イベント概略】
■座学
・なぜ必要？クイズで再生可能エネルギーをまなぼう！
■体験
・風力発電装置をつくって実験してまなぼう！
・鉄道はエコな乗り物？駅施設で鉄道とエネルギーをまなぼう！

資源エネルギー庁によると、2022年度の日本のエネルギー自給率は12.6％となっており、OECD38か国の中で37位と低い水準になっています。日本は海外から輸入される石油・石炭・天然ガス（LNG）など化石燃料に大きく依存しています。

しかし…化石燃料はいつかなくなる限りのある資源で、しかも地球温暖化につながる二酸化炭素を排出します。そこで海外に頼らず、風や水や太陽の光などなくならない自然の力を利用して、二酸化炭素もほとんど出さない再生可能エネルギーがとても重要になってきます！

再生可能エネルギーの重要性や、実際に列車でどのように使われているのかなど、保護者の皆さまも交えクイズを通じて楽しく学びました。

クイズで再生可能エネルギーを学んだあとは、風力発電装置をつくって、サーキュレーターの風をつかって実験です！風の向きや強さなどの「風況」で風力発電装置の羽の回り方や、LEDの光り方がどう変わるかを記録していきます。

実験は大盛り上がりで、何度もLEDの光り方を確認したりしながら、みんなワークシートに記録＆気付いたことをびっしりと記入していました！

ちなみに、実際の風力発電機（風車）では、ブレード（羽）の根元にあって発電装置が入っている「ナセル」が回転して、より多くの風を捉えるために向きを変えているんです。

JR東日本と電気のつながりを大きく3つに分けると、「つくる」「おくる」「つかう」となります。これを実際に外に出て、車両や設備を見ながら学びます。「電気は、変電所から出て架線を通って、車両のパンタグラフを伝わって、電車の床下にあるモーターに届くんだよー」と、JR東日本いわき統括センターの社員が丁寧に説明し、参加親子は実物を見ながら「なるほどー」と納得の様子でした。

この後、電車の乗務経験のある社員から、本物の運転シミュレータを使用して、電車が減速する際に発生する運動エネルギーを電力に変換し、その電力を再利用する「回生ブレーキ」の仕組みなどを学びました。

東北地方は風が強くて、いつも安定して吹いているので、風力発電に向いている場所なんです。今回イベントを実施した福島県は、東日本大震災後、陸上風力発電を増やしていて、風力発電で発電できる能力が日本で4番目に多い県なんです。

でも、風車があるのは山の中なので、今回はVRゴーグルを使って、大迫力の風車を体験します！お子さまはもちろん、保護者の皆さまにも体験いただき、風車の上部で高さ約80mのリアルな情景に体験者は大興奮で、中には怖がる方もいるくらいでした。

JR東日本エネルギー開発の社員さんより、風車の大きさ・つくりかたなど、もう一歩踏み込んだ内容を動画で学んでいきます。
風車のパーツが港に到着してから、風車が設置される山の上まで、どのように運ばれるのか、組み立てられるのかを学んでいきます。
ちなみに、風車の高さは、根元の土台となる「タワー」と羽となる「ブレード」を合わせると約154mもあり、福島県で一番高い建物「ビックアイ」の約133mよりも高くなります！遠くに見えていて知っているようで知らない風車に、子どもも大人もビックリしていました！

参加親子さまは、風力発電や再生可能エネルギーについて盛りだくさんのイベントを楽しんでいただきました。以下はイベント終了後アンケートの抜粋となります。

【保護者さまの声】
■シミュレーション体験から、環境問題、風力発電の仕組み、実験、風力発電建設のご苦労、とても勉強になりました。電気の大切さを考えさせられました。
■電車が好きなので今回参加しました。 好きな物と一緒だと、学習意欲も高まっていい経験になりました。
■大人もとても勉強になるイベントでした。 座学と体験が出来るのがとても良かったと思います。

【お子さまの声】
■今日は楽しかったです。わけは、風力発電はきょうみしんしんで「いつ、いつ、LED、光るかな。」や「わくわく。」という気もちも、ありました。（補足：風力発電装置の実験）山のはつ電所ができるまでのえいぞうやVR体験も、すこしべんきょうになりました。シュミレータたいけんも止めるのが少しむずかしかったです。
■風力発電のブレードやタワーを作るのには色々大変なことがあるんだと学びました。VR体験をしたり、シュミレーター体験などたくさんのことを勉強させていただきました。とても楽しかったです。また体験したいです。
■ふうりょくはつでんきっとがたのしかったです。たくさんのたいけんがたのしかったです。ふうりょくはつでんがべんきょうになりました。

■JR東日本エネルギー開発株式会社

JR東日本エネルギー開発株式会社は、JR東日本が再生可能エネルギーの導入を推進するため、2015年4月に設立されました。事業展開にあたっては、地域に根差した再生可能エネルギー事業の実現を目指し、発電所の建設・運営においては地元企業との連携を重視するとともに、地域行事への積極的な参加等を通じて地元との関係を深めるなど、地域社会との共生に努めています。
開発した再生可能エネルギーを主に鉄道に供給することにより、「2050年までに鉄道事業におけるCO2排出量を実質ゼロにする。」というJR東日本の目標の達成に寄与しています。

今回、JR東日本いわき統括センターとJR東日本グループとして、おしごと体験学習「ことむすび」を実施し、再生可能エネルギーについて皆さまに楽しみながら、理解を深めていただきましたこと、大変嬉しく思います。
弊社は、いわき市にも風力発電所があり、2025年に神楽山風力発電所が運転開始したところです。これからも地域に根ざした風力発電の開発を通じて「地域を元気にする源」を創っていきたいと思います。

■JR東日本いわき統括センター

風力発電や再生可能エネルギーなど、SDGsやサーキュラーエコノミーに興味を持つお子さまがこんなにいることに驚きました！今回は、お子さまの目線に立って、鉄道を絡めたカリキュラムにすることで、参加親子の皆さまに楽しみながら学びや発見を持ち帰っていただけたと感じています。これからも、いわき統括センターでは、引続き地域社会への貢献を行っていきたいと思います。

■いわき神楽山復興エナジー合同会社

いわき神楽山復興エナジー合同会社は、福島県が進める「再生可能エネルギー推進ビジョン」や「福島新エネ社会構想」のもと、いわき市川前町の神楽山稜線における風力発電事業を担うために設立された会社です。
JR東日本エネルギー開発株式会社と、福島県の地元企業（福島発電株式会社、磐栄運送株式会社、株式会社蒲田産業、常磐興産株式会社）が力を合わせて立ち上げました。
2025年10月には神楽山風力発電所が運転を開始し、地域とともに歩む再生可能エネルギー事業を進めています。今後は売電収益の一部を地域振興に活用し、福島の復興と持続可能な未来づくりに貢献していきます。