更新日: 2026年02月02日

愛南町の吉田農園と河内晩柑 - 日本一の産地が育む「黄金の柑橘」

温暖な気候に恵まれた愛媛県愛南町は河内晩柑(愛南ゴールド)の主要産地として知られています。吉田農園では樹上で完熟させる"木成り栽培"により、季節ごとに変化する味わいと高い鮮度を実現。地域の自然と技術が育む、吉田農園の黄金の柑橘「河内晩柑」の魅力をご紹介します。

温暖な気候が育む「愛南ゴールド」

黄金の柑橘、河内晩柑(愛南ゴールド)
▲自然豊かな場所で育てられた河内晩柑(愛南ゴールド)
愛媛県最南端に位置する愛南町は、河内晩柑の生産量が日本一。

温暖多雨な気候の環境が、「愛南ゴールド」の愛称で親しまれる河内晩柑の栽培を可能にし、全国生産量の約50%以上を占める日本一の産地となりました。

冬でも霜が滅多に降りないこの地域の気候条件が、寒さに弱い河内晩柑の越冬栽培を実現しています。
樹上で12か月から15か月間実をつけたまま越冬する特性を持つ河内晩柑にとって、愛南町は理想的な栽培環境です。

河内晩柑の歴史
河内晩柑は1935年(昭和10年)、熊本県河内村(現在の熊本市西区河内町付近)で偶然発見された品種です。愛南町に伝えられたのは1971年(昭和46年)のこと。地域によって「美生柑(みしょうかん)」「宇和ゴールド」「ハーブ柑」「天草晩柑」「ジューシーフルーツ」など様々な名称で呼ばれていましたが、愛南町では2007年(平成19年)に名称を公募し、総称名称として「愛南ゴールド」を採用しました。

吉田農園代表の吉田浩氏 - 父から受け継いだ志と革新への挑戦

吉田農園の吉田浩さん
▲吉田農園代表の吉田浩さん
吉田浩氏は1967年(昭和42年)生まれ。1988年(昭和63年)に農業大学校を卒業後、父親のもとで柑橘栽培の基礎を学びました。「生産技術や考え方」を6年間かけて習得し、1993年(平成5年)、26歳の時に経営を引き継ぎました。
経営を引き継いだ当時、主力だった甘夏は市場価格が低迫していました。吉田氏は父から受け継いだ農園の未来を見据え、大胆な決断を下します。それが「河内晩柑への転換」でした。

革新的挑戦「木成り栽培」の確立

吉田農園の木成り栽培
▲吉田農園の木成り栽培
常識を覆す栽培方法
通常、河内晩柑は糖度が高くなる3月から5月にかけて収穫し、低温貯蔵で減酸させて4月以降に販売します。樹への負担を考慮し、5月の開花を迎える前に前年の実をすべて収穫してしまうのが一般的です。実をつけたまま花を咲かせることは樹に大きな負担がかかり、木が弱ったり、翌年実をつけなくなったり、最悪の場合は枯れてしまうリスクがあります。

しかし吉田氏は、この「効率的な方法」を選びませんでした。
貯蔵しないで、収穫まで樹上で完熟させる「木成り栽培方式」にこだわっています。

吉田氏は、このリスクを独自の技術で克服しました。木ごとに収穫時期や収穫量を個別に決定し、樹齢に応じた剪定技術を確立。樹勢を見極めた負担管理により、樹勢が強い河内晩柑だからこそ可能な木成り栽培を実現しました。

この技術により、特別な貯蔵設備を必要とせず、国産柑橘の収穫が少ない初夏から盛夏にかけて、新鮮な状態で出荷することが可能になりました。甘みと酸味のバランスが最適化され、お中元需要という新市場を開拓することに成功しました。

こだわりの土作りと有機肥料

吉田農園では、土作りを第一に考え、自然本来の力を引き出す農法を実践しています。
愛南町は養殖マグロやカツオの水揚げが盛んな地域。地元の海の幸を肥料として活用す
ることで、地域循環型農業を実現しています。

季節で変わる味わいの魅力

河内晩柑
▲果汁がたっぷりの河内晩柑(愛南ゴールド)です。
木成り栽培の河内晩柑は、収穫時期によって味わいが大きく変化するのが最大の特徴です。

【初夏:5月~6月上旬】
果肉がやわらかく、果汁がたっぷり。糖度も酸味も強く、河内晩柑の濃厚な味わいを存分に楽しめます。

【梅雨明け:6月中旬~7月中旬】
夏に向かって徐々に糖度も酸味・果汁も減少していきますが、食味のバランスが最適な時期です。果肉の柔らかさと果汁のバランスが絶妙で、多くの人が「一番おいしい」と感じる時期です。

【盛夏:7月中旬~8月】
実が引き締まり、暑い夏にぴったりのあっさりとした味わいに変化。後味がすっきりとした甘みで、実のプチプチとした食感も楽しめます。

「苦味のない和製グレープフルーツ」

河内晩柑は文旦から派生したといわれ、糖度は約11%。ほどよい酸味が効いた「苦味のない和製グレープフルーツ」のような爽やかな味わいが特徴です。

グレープフルーツ特有の苦味がないため、苦味が苦手な方でも安心して楽しめます。

長期間出荷体制の確立

河内晩柑を主軸(7.6ha)とした作付体系の高度化により、柑橘栽培経営としては異例の長期間の出荷体制を確立。年間を通じて安定した収益を実現しています。
年間出荷スケジュール:
•11月:愛媛みかん
•12月中旬~:愛媛まどんな
•1月下旬~:ポンカン
•2月上旬~:はるか
•2月下旬~:土佐文旦
•3月中旬~:せとか、甘夏
•3月下旬~:不知火(デコポン)、清見オレンジ
•4月下旬~8月:河内晩柑

法人化と地域雇用の創出

河内晩柑を確認している姿
▲1つ1つ大切に確認する吉田さん
経営規模の拡大と販路拡張が進む中、従業員が増加してきました。吉田氏は『従業員の待遇を良くするため』『地域での雇用促進を図るため』という明確な理念のもと、2012年(平成24年)1月、45歳の時に株式会社吉田農園を設立しました。

「若い社員たちと昔から柑橘栽培を手掛けているベテランの社員が知恵を出し合って作業をしているのが僕の農園。やる気のある子はどんどん伸ばしてあげたいし、伸びていっているのも事実。」と話し、美味しい河内晩柑だけでなく、『柑橘づくりに取り組む若者』も育てています。

愛媛柑橘農業の未来を担う人材を輩出し続けることで、産地全体の持続可能性を高めています。

栄養価と楽しみ方

豊富な栄養成分
河内晩柑の可食部100gあたりの主要成分(食品成分データベースより)
エネルギー:35kcal
水分:90g
炭水化物:8.8g
ビタミンC:36mg
β-カロテン:38μg

特にビタミンCが豊富で、夏の強い紫外線対策や疲労回復に効果的です。
初夏から盛夏にかけての時期に、自然な形でビタミンCを補給できる貴重な国産柑橘です。

皮まで楽しめる柑橘

愛南ゴールドの断面
▲すっきりと爽やかな河内晩柑(愛南ゴールド)
河内晩柑は果肉だけでなく、柑橘特有の豊かな香りを持つ「皮」も大きな魅力です。
・マーマレード作り:香り高い皮を使った手作りマーマレードは格別の味わいです。
・ピール作り:砂糖で煮詰めてドライピールにすれば、お茶請けやお菓子作りに活用できます。
・料理の香りづけ:魚や肉料理の香りづけに使うと、爽やかな風味が加わります。

おすすめの食べ方

梱包箱
▲愛南町の景色と河内晩柑がプリントされた可愛い箱でお届けします。
冷蔵庫でよく冷やして食べるのが最もおすすめです。暑い夏に冷たい河内晩柑を食べると、爽やかなひと時を過ごせます。
愛南ゴールドは、「苦味のない和製グレープフルーツ」として、暑い夏に爽やかさをもたらしてくれる特別な柑橘です。
ビタミンCが豊富で栄養価も高く、健康的な夏のデザートとして最適です。
吉田農園で育てられた河内晩柑(愛南ゴールド)は、木成り栽培により季節で変化する味わいを楽しめる柑橘です。

愛南町の風土と農家の技術が育てた魅力を、ぜひ味わってみてください。
商品販売ページはこちらから
写真提供:愛南町商工会

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