更新日: 2026年01月16日

DEI先進企業パナソニックコネクトが描くワーキングマザー支援の新モデルとは?

JR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000」から生まれたワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス、PeerCross。スタートから2年半がたち、ユーザーの皆様の前向きなキャリア形成の後押しとなっています。
PeerCrossサービス利用を通し、変化を前向きに楽しんでいる、ユーザーインタビューをご紹介します。♯13はパナソニックコネクトさんにお伺いしました!

育児と仕事の両立に悩む社員をどう支えるか

DEI(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)を先進的に推進するパナソニック コネクト株式会社(以下、パナソニック コネクト)は、社内だけでは得られない知見・視点に触れられる“社外とのつながり”を重視してきました。その考え方を、育児と仕事の両立支援にも広げたいという思いから、2024年、ワーキングマザーのためのキャリア形成支援サービス「PeerCross」を導入。
約1年が経ち、社内での利用も広がり、社外のリアルな声に触れながら自分らしい働き方を模索できる環境を提供し続けています。
本記事では、同社の導入担当者である油田さなえさん、そして初期の頃から利用しているという松藤愛子さん、吉田香織さんに、PeerCrossがもたらした変化について、それぞれの視点から伺いました。
ワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス「PeerCross」(ピアクロス)

育児と仕事の両立のヒントを“社外から得る”ことに期待

ーーパナソニック コネクトでは、DEIにおいてさまざまな取り組みをされています。なぜ今回PeerCrossを導入されたのでしょうか。

油田:これまで、DEIの取り組みとしてジェンダー、LGBTQ+、障がい、育児を含む「仕事との両立」など、幅広いテーマで活動しており、社外との連携も重視して進めてきました。
育児と仕事の両立においても、悩みを社内だけに閉じる必要はなく、社外の人とつながることでキャリアにプラスになれる場があれば活用したいと考えていました。PeerCrossは、その考え方と合致しており、また、一般的なメンタリングやコーチングとは異なり、「大手企業のワーキングマザー同士」という特化した仕組みも他にはなく、ニーズに合うサービスだと判断して導入しました。
当初、「悩みを共有してアドバイスがほしい」とか「社外の人と話をしてみたい」など、そういう方の助けになればいいなという考えがありました。導入して1年ほどになりますが、利用した方々から「すごく役立っている」とか「楽しく利用している」という声もいただいて。期待していた状態になっていると感じます。
写真右手前:油田さん
写真右手前:油田さん
Profile:油田さなえさん
人事総務本部 DEI推進室 室長
松下電器産業(現:パナソニック)に入社以降、システムエンジニアとして約20年従事し、人事部門へ異動。現在はパナソニック コネクトにて、人事総務本部 DEI推進室 室長を務める。子どもは高校1年生と中学2年生の女子2人。
ーーそれはよかったですね。

油田:はい。参加する・しないは任意ですが、社内で産休・育休前後に面談を行う際は、PeerCrossを紹介するようにしています。
特に第一子の育休を経て、初めて職場復帰される方は育児と両立をしながらの働き方がイメージできないことが多く、「こういう仕組みがあるんですね」と前向きな反応が多いですね。
また最近では、妊娠中から登録して活用し始める方も出てきています。そういう意味で、必要な人に確実に届き始めていると感じています。

キャリアも子育ても、ひとりで抱えなくていい。 安心して話せる場の価値

ーーここからは、利用者である松藤さん、吉田さんにも加わっていただき、「利用者側」のお話を皆さんに伺いたいと思います。まずは松藤さん、いかがでしょうか。

松藤:私はPeerCrossの案内をもらって、すぐに登録しました。私自身が2023年に出産して2024年には職場復帰しています。まさに仕事と育児の両立をスタートしたタイミングだったんです。
生後半年で復帰していたことや、身近に境遇が重なる方が少なかったので、社外の近しい状況の方とお話したいなと思い、参加させてもらいました。
松藤さん
松藤さんとお子様
Profile:松藤愛子さん
現場ソリューションカンパニー事業運営サポート部
以前はクラウドサービス担当部門に所属し、プロモーションやサービス企画を経験。現在は現場ソリューションカンパニー事業運営サポート部の企画職として、SE職種・技術職種の人材開発を担当。子どもは2歳の男の子の双子。生後半年で復職し、現在はフルタイム勤務中。
ーー社外の人とつながるうえで、会社の中の制度を利用するメリットや魅力はありますか。

松藤:まずは、安心して参加できるという点です。たとえば、個人的に出会ったり、SNSで知り合ったりしても、その方の背景もわからないし、なかなか踏み込んだ話ができません。でもお互いに会社経由で参加していて、仕事との両立に関する考え方や悩みが近しいとわかる方ばかりなので、とても話しやすかったですね。

ーー吉田さんはいかがでしょうか。

吉田:私もPeerCrossの話を聞いて、「これだ!」ってすぐに登録したのを覚えています(笑)。油田さんも松藤さんもお話ししていたように、目的や属性が明確な中で社外の人と交流できる場というのが魅力だと感じました。
社内には女性管理職がまだ少なく、ロールモデルが見つけづらい状況があります。またハラスメントへの意識もあって、社内でも関わりが浅い人にはどこまで話していいか分からず、会話しづらいこともあります。
私はひとり親で同じ境遇の人が社内にはほとんどおらず、相談できる場があまりありませんでした。PeerCrossは共通の話題で気軽に話せるのがいいですね。
また、カジュアルな座談会が定期的に行われているので、情報収集やキャッチアップにもすごく役立っています。
吉田さん
吉田さん
Profile:吉田香織さん
IT・デジタル推進本部
パナソニック本社の情報部門に新卒で入社。その後ベンチャー企業含む複数会社を経て、2021年に再びキャリア入社。現在は情報システム部門で現場ソリューションカンパニーの基幹システムの維持運用を担当。子どもは中学1年生男子と小学5年生女子。現在フルタイム勤務中。
ーー座談会のお話が出ましたが、キャリアからライフまで幅広いテーマで行われているそうですね。印象的なエピソードを伺えますか。

吉田:私は平日のお昼に開催される座談会に、耳だけ参加が多いのですが、とある会で聞いた「仕事でも子育てでも、自分を大切にすること、心に余裕を持つことが大事」というメッセージがとても印象に残っています。

松藤:私も吉田さんと一緒で、耳だけ参加OKというのが、ご飯を食べながらで気軽に参加できてありがたいなと思って参加していました。たとえば、「子どもが生まれて初めての帰省、どう過ごす?」みたいなテーマの回に参加しましたが、経験者である先輩のアイデアを聞くことができて、とても勉強になりましたね。
日常に取り入れられる内容の座談会が多くて、いろいろ学ばせてもらっています。

ーー油田さんも、ご自身でも利用されていらっしゃるそうですね。座談会も参加しましたか。

油田:私はリアルで行われた夜開催の座談会に参加してみたのですが、参加者の方は私よりお子さんが小さい方が多くて。でも初対面でもすごく盛り上がって、普段とは違う人たちと話せてとても楽しかったですね。

そうした中で、小さいお子さんがいる方からは「育児と仕事の両立で管理職になるにはどうしたら良いか」とか、私がSEから人事に職種を変えたことにも興味を持たれて、「私はこうやりましたよ」という経験談をお伝えするような場面もありました。
一方で、座談会ではなく、1on1においてですが、お子さんの大学受験を経験されている方がいたので、今度は私が経験談を聞いて参考にさせていただきました。
PeerCrossリアル座談会
座談会の様子。後列中央:油田さん

他者の働き方を知ることが、 自分のキャリアにも、社内のメンバーにもプラスに!

ーーお互いに支え合うピア(peer)な関係というのがPeerCrossの魅力だと思いました。他に、1on1のエピソードはありますか。

油田:そうですね。PeerCrossには私のように人事・DEI担当の方も多いので、そういう方とマッチングすると、DEI推進の悩み相談をしつつ、子どもの話もする…そんなこともあって話が弾みました。

ーーなるほど。子育てのお悩みに加えて、業務に関するアップデートにもなるわけですね。

油田:そうですね。DEIを推進する立場として、ジェンダーギャップや育児と仕事の両立、時間的制約など、社内だけでは見えにくい課題があると改めて感じました。
たとえば、鉄道業界の方も多く、交代制や24時間体制に近い働き方のリアルな悩みを伺えたのは非常に参考になりましたね。自社のエンジニアリング部門やSEの深夜勤務の話にも通じる点があり、DEI担当として多くの学びがありました。
油田さん
Zoomインタビュー中の油田さん
ーー松藤さんも1on1を経験されたと伺いました。

松藤:はい。私は半年ほどで7回ほどマッチングをしたのですが、他社の働き方や他業界の悩みを伺う中で、皆さんの工夫を参考にしつつ、「在宅勤務が活用できる自社の環境」のありがたさも実感できました。
また、個別にお話しした方で印象に残っているのは、あちらから声をかけてくださったパワフルな先輩ママさんの言葉です。私の育児に対する考えを伝えたところ、「その前向きさなら本を自費出版できるよ。エピソードを溜めていくといいよ」と言ってくださって(笑)。そこまでポジティブに考えていなかったので驚きましたし、新しい可能性が見えたようで、とてもワクワクしたのを覚えています。

ーーそれは嬉しいですね。ちなみに、さまざまな働き方や価値観を知ったことで、ご自身の考え方や働き方にも変化があったのでは、と思います。皆さん、いかがでしょうか。

松藤:すごく前向きになれたと実感しています。 初めての子育てと仕事の両立で壁にぶつかることも多いんですが、経験している方々の話が聞けるし、同じくらいの年齢のママさんと話すのも気軽です。マッチングのたびに前向きな気持ちになれています。
私は、この先マネジメントを目指しているので、そういう立場の人たちに触れることで、「いつからアクションしていこうか」というイメージがわきました。
また、お話を聞くことで「自分もできるんじゃないか」と自分に発破をかけているような部分もあって。これからもPeerCrossを通じて、ロールパーツを探していきたいですね。
Zoomインタビュー中の松藤さん
Zoomインタビュー中の松藤さん
ーー前向きな気持ち。いいですね。吉田さんはいかがでしょうか。

吉田: 私が入社した当時と比べて、今は女性への支援が広がっていると感じます。当時も制度自体はあったと思いますが、私は「子育てや結婚・出産で迷惑をかけてしまうのではないか」と感じ、実際、新卒で入った別の会社を、結婚を機に辞めています。
今は女性活躍が進み、社会全体で「どう働きやすくするか」という風土ができてきています。会社も活動を広げてくれている。なので今の若い女性たちは「仕事は続ける」がベースにあるんですよね。
だからこそ、部下や若手の女性と「働き続けるかどうか」ではなく「どういう働き方をしていきたいのか」と、もう一段先の会話ができるようになったように思います。
また、他の会社ではどんなキャリアを歩んでいる人がいるか。これから出産する人たちがどんな悩みを抱えているのか。さまざまなケースを知ったことで、メンバーとのコミュニケーションにも活かせると感じています。
吉田さん
Zoomインタビュー中の吉田さん

PeerCrossがつないだ、前向きな一歩。 次世代への還元と広がる可能性

ーー油田さんは、仕掛け人であり参加者でもあるという、また違う視点から変化や気づきがあったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

油田:私は会社員生活もそれなりに長いので、個人として”次世代への還元”をテーマとして持っています。
子どもが女子二人というのも影響しているかもしれませんが、子どもたちが社会人になる頃には、もっと良い日本社会であってほしいという思いがあります。
これまで私が経験してきたことや感じてきたことが、一つでも二つでも下の世代の役に立つのであれば還元をしていきたいと、より強く考えるようになりました。
もちろん、私自身が皆さんから学ぶ部分もたくさんありますが、PeerCrossに参加されている方々に、必要なことをお届けする側として、もっとできることに取り組んでいきたいと考えています。

ーー油田さんがPeerCrossを導入したことで松藤さん、吉田さんのキャリアの可能性が広がっており、すでに次世代への還元ができているのではと思います。

油田:今日の話を聞いて、当社のふたりがPeerCrossを日常的に活用して、キャリアや仕事を考えるきっかけにしていることがよくわかりました。この場で話が聞けて、本当によかったなと思います。
まだまだ社内では「自分が経験したことのないことへの不安」を抱えている人が多いと感じています。「こういった素敵な制度があるよ」と、今回の記事も含めて紹介することで、もっと周知していきたいですね。
一人でも二人でも、前向きに考えられる人が増えると良いなと、改めて思いました。

ーー油田さん、素敵なビジョンをありがとうございます。松藤さん、吉田さんも今後チャレンジしていきたいことについて一言ずついただけたら嬉しいです。

松藤:私はマネジメントを目指しているので、大変なことはありながらもちゃんとアクションを起こしていきたいと思っています。PeerCrossでは、先輩方が想像以上に優しいですし、事務局の方もいつも気にかけてくれるので本当に励みになります。

吉田:やはりまだ「子育てしながら管理職になっている人」が社内に少ないので、ロールモデルになれたらいいなと思います。
正直、前例がないので、ひとり親で子育てしながら働く中でマネジメントに進んだ時に「どう仕事をこなすのか」とか、「どこまでできるんだろう」と不安もあります。
でも、自分らしさと自分のできる範囲を最大限活かしつつ、キャリアステップを踏んでいければいいな、というのが今の思いですね。

ーー悩みながら前向きに考えてらっしゃることが、お話を伺ってよくわかりました。ありがとうございました。

協力:パナソニックコネクト株式会社
インタビュー・文:小林こず恵
提供:東日本旅客鉄道株式会社

PeerCross(ピアクロス)の関連情報はこちら

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