更新日: 2025年03月26日

PeerCrossインタビュー♯9:育休中にPeerCrossを利用して実現した、「これ以上ないほど良い復職のスタート」

JR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000」から生まれたワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス、PeerCross。スタートから1年半ほどがたち、ユーザーの皆様の前向きなキャリア形成の後押しとなっています。
今回はその利用状況について、三菱商事株式会社 新井友理さんにインタビュー致しました!

これからも仕事を頑張りたいし、子どもも欲しい。でも、育休を挟んでキャリアにブランクが空かないだろうか…。

周りからそんな声が聞かれることは、多いのではないでしょうか。育児と仕事の両立が始まる復職のタイミングでは、大きな環境変化を控え、一層様々な不安や迷いも生まれることと思います。2024年12月に復職した三菱商事株式会社の新井友理さんも、「漠然と不安を抱えていた」と話します。

そんな新井さんは、育休中にPeerCrossを利用し、復職後の不安や疑問を1つ1つ解消していきました。また、様々な方と話す中で自分が今後歩んでいきたいキャリアが明確になり、「これ以上ないほど良い復職のスタートが切れた」とも話します。

育休期間を経て、復職をされた現在、新井さんは「仕事とキャリア」にどのように向き合っているのでしょう?
育休中のPeerCross利用経験談と一緒に伺いました。

PeerCrossとは

PeerCrossとは、JR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000」から生まれたワーキングマザー向けキャリア形成支援サービスです。大手企業のワーキングマザー同士が、価値観・境遇の近しい方と出会うことができ、主にマッチングと座談会サービスを提供しています。
ワーキングマザー向けキャリア形成支援サービスPeerCross(ピアクロス)
新井さん
三菱商事 新井さん
画像提供:新井さんより
■Profile
新井 友理 さん|三菱商事株式会社
2011年、新卒で三菱商事株式会社に入社。営業事務として、ジョブローテーションをしながら国内流通分野や海外の事業投資先の管理、輸入業務等に携わる。入社10年目を迎えたころから、営業事務に加えて職場の業務改善も担当。2023年1月から産休・育休を取得し、2024年12月に復職。現在は、2歳の娘さんの育児と仕事を両立中。

「仕事が楽しい!」ちょうどそのタイミングで出産・育休へ

ーまず、新井さんのこれまでのキャリアを教えてください。

2011年に新卒で入社しました。当社には総合職と一般職があり、私は一般職として入社しています。ジョブローテーションで扱う商材を変えながら、主に食品部門の営業事務として働いてきました。入社10年を迎えた頃からは、業務改善など新しい仕事にもチャレンジし、やりがいを感じながら過ごしてきました。

ちょうど同じタイミングで、もともと子どもも欲しいと思っていたので、年齢のことも考えて子どもを迎えることを決めました。約2年育休を取得し、2024年の12月に復職したところです。

ーちょうどお仕事にやりがいを感じているタイミングで、出産を経験されたのですね。

そうですね。すごく仕事が楽しい時期だったので、正直、後ろ髪を引かれながら産休に入った感覚もありました。大変な仕事もあったけれど、「これを乗り越えたらまた1つ成長できそう!」と感じていたんです。年齢的にもそろそろ出産したいな…と考える時期と、ちょうど重なってしまったんですよね。

実は、その少し前から夫はタイに赴任していました。会社には配偶者の転勤同行に伴う再雇用制度もあるので一緒に行くこともできたのですが、仕事が楽しく、もっと頑張りたい!と思っていた時期だったので、単身赴任してもらいました。産休のタイミングで私もタイに行き、出産はタイでしました。

ーPeerCrossの利用も、海外にいるタイミングだったと伺いました。

はい、当社でPeerCrossのサービス利用が開始されたことは、タイで知りました。ちょうどその頃、帰国日も決まって、「これでいつでも復職できる!それに向けて、どう情報収集をしよう?」と考えていたので、「これこそ今の私に必要なものだ!」と思い、すぐに参加を決めました。

ーその時は、復職に対して悩みや不安はありましたか?

「戻ってからもちゃんと仕事できるのかな?」という不安が一番大きかったですね。しばらく仕事から離れ、主に子どもと接する日々の中で、仕事の感覚が鈍っている認識があったので、自分の考えを相手に伝えるコミュニケーションなど、復帰に向けた準備運動がしたいと考えていました。

また、「自分のせいで職場に負担をかけてしまっているな…」といった申し訳なさや、「やっぱりキャリアにブランクが空いてしまうのでは?」といった焦りも、正直ありました。

そんな中で、復職に向け先輩のワーキングマザーに話を聞きたいと思いつつ、忙しいのではないかと気にしてしまい、なかなかコンタクトが取れなかったんです。オンラインで気軽にマッチングできるPeerCrossとの出会いは、本当にちょうどよいタイミングでした。

「私が行きたい方向はどちらだろう?」と、価値観をすり合わせる機会になった

ー使ってみて、最初の印象はいかがでしたか?

開始から2週間で成立した初めてのマッチングには、ドキドキしながら参加しました(笑)。最初にお話した方は、時短勤務を取りつつ成果を出して昇格もされた方で、まさに私の憧れる前向きなキャリアアップを重ねている方だったんです。すごく印象的な出会いで、「こんな方々が利用されているんだ!」と思うと、その後の利用も本当に楽しみになりました。

当時は「育休を挟んで、私もキャリアアップを目指してよいのだろうか?」という漠然とした思いもあったのですが、実際に育児とキャリアアップを両立されている方を目の当たりにして、「私も、こういう姿を目指してもいいんだ!」と、すごく前向きに捉えられるようになりました。

ー初回から素敵な出会いがあったのですね!その後も、キャリアアップを経験された方を中心にマッチングしたのでしょうか?

PeerCrossでは、自分のキャリア観をプロフィール上で他の方に提示することができます。最初はキャリアアップの経験がある方や、管理職の方とマッチングできたらと思っていました。キャリアアップを目指すなら覚悟が必要だと思ったので、その覚悟を私自身が持てるかどうか、考える機会にしたかったんです。

一方で、それだけだと私自身の思考が固まってしまう気もしていました。そうではない選択をした場合、どんな未来が待っているのかも知りたいと思い、「ライフを中心にしつつ、仕事も頑張っています!」というタイプの方にもお会いしました。

ー「自分が目指す未来は、本当にこっちでよいのかな?」と、価値観をすり合わせる機会にもなりそうですね。

そうですね。「今の自分の思いは、どの立ち位置だろう?」というのを考えられたと思います。

ーなかでも印象的だったマッチングはありましたか?

お会いした皆さん、それぞれから学ぶことがありました。

たとえば、復職にあたってフルタイムが良いか、時短勤務が良いか迷っていたんです。時短勤務で働く方とマッチングした時にその相談をしたら、「時短でも成果を出すにはどうしたらいいんだろう?自分の成長につなげるにはどう動こう?と考えるのも楽しいですよ」と教えてくれました。その方は「5分も、すごく大きく感じるようになりますよ!」とも話してくれて。時短で効率よく働くことを体得された方って、そういう感覚になるんだ!と、新しい気付きがありました。

また、実際にキャリアアップされた方に心構えを聞いた時も、ただ「やればできるから、頑張って!」と励ますのではなく、「育児と両立しながらキャリアアップするのは、もちろん大変なこともある」と現実を話してくれました。それを聞いて、育児とキャリアアップの両立にはやはり覚悟も必要なんだなと、私自身の気持ちの整理にもなりました。

PeerCrossは、ほんの隙間時間に利用できる「手軽さ」も魅力

ー1対1のマッチングに加えて、PeerCrossで実施されている座談会にもたくさん参加されたとか。

はい、とても面白くて、もう13講座に参加しました。扱うテーマも幅広く、仕事ですぐ役立ちそうな内容から子どもとの接し方、自分自身のキャリアの棚卸の機会もありました。知識や価値観を広げたい思いで、今も引き続き参加しています。

座談会では、外部講師の方の講義を聞いて、参加している皆さんとディスカッションをする機会もありました。育休中に、自分で感じたことを言葉にして伝える練習になりましたし、相手の反応を見て「もっとこう伝えたらよかったな」と、自分自身で振り返ることもできました。

ーマッチングと座談会、両方を通じて、新井さんはしっかりとご自身の価値観に向き合ったのだな、と感じました。一方で、育児が始まったばかりだと、忙しくてなかなかそんな時間が取れない…という人も多い印象です。

PeerCrossは、すごく利用が簡単なんです。

座談会なら、表示される一覧から興味があるものをワンクリックするだけで予約ができます。ほんの数秒なので、子どもがちょっと寝た隙に使うことができました。マッチングも、週に2回、5名ほどをレコメンドで表示されるので、会いたいと思った方をスワイプするだけで、次のマッチングにつながります。

育児中の方はもちろん、仕事が忙しい方にも、簡単で使いやすいシステムなんじゃないかなと思います。
ーPeerCrossは、社外の方とマッチングする点も特徴だと思います。社外の方と話すメリットを感じた機会はありましたか?

はい。社内の方と話す時はどうしても、ある程度キャリアの「型」をイメージしてしまうように思います。一方で社外の方と話す時は、そういう型を取り払って、純粋にこれまでのご経験や思いを聞くことができました。自分がある程度型にはめて考えていたことにも気づきましたし、「なるほど、こういう考え方をすればいいんだ!」と視野が広がる機会も沢山ありました。

また、社内の方とキャリアアップについて話す時は、すでにある程度「覚悟を持った状態」でないといけない気もしていました。「まだしっかりとした覚悟がないのに、無責任にキャリアアップしたいなんて、言っていいのかな…」と、遠慮がちになる部分があったんです。キャリアアップの覚悟が持てそうか、ちょうど見極めている時期だったので、まずは社外の方と気軽に話して「考えてみたけど、やっぱり違ったな」と考え直しても大丈夫、という安心感がありました。

PeerCrossで話した方の後押しで、自分の率直な思いを会社に伝えられた

ーPeerCrossの活用は、実際の復職に向けて会社と調整する際にも、役立ちましたか?

そうですね。復職が決まったとき、上司と 面談する機会がありました。そこで自分の復職時の業務希望や今後のキャリアについてどう伝えるか、すごく迷ったんです。

やりたい仕事もあったし、キャリアアップに前向きな気持ちはありました。一方で「今から復職というタイミングで、そんなことを言っていいのかな?」とか、「言ったとしても、長く仕事を離れた手前、復職後にちゃんと活躍できるだろうか…」という不安もありました。

そんな悩みも、PeerCrossでお会いした方に相談しました。すると皆さん、「できるかどうかはわからないけれど、思っているなら絶対に言った方がいい」とおっしゃって。言わなかった場合、会社は良かれと思って業務の難易度や量の“配慮”をしてくれるかもしれない。でももし、それが自分の求めていることでないなら、会社も自分も不幸になってしまう、と。

私自身の希望を会社に伝えることは、その時の私にとっては勇気のいることだったのですが、「皆さんそうおっしゃっているから、間違いないはずだ」と思い、会社に思いを伝えました。PeerCrossがなかったら、遠慮して何も伝えられず、今でも悶々としていたかもしれません。

結果的に、産休前にやり残してしまったと感じていた仕事に、復職後も関われることになりました。もう一度チャレンジできてとても嬉しく思いますし、復職のスタートとしては、これ以上はないほど良いスタートが切れたと思っています。

ーそれは本当に良かったですね!実際に復職し、仕事と育児の両立が始まってみて、いかがですか?

仕事はやりがいを持って取り組めています。

また、家庭との両立のなかで、なかなか理想通りには行かないこともありますが、「それはそれで、しょうがない」と思いながらやれています。PeerCrossでお会いした方から、事前に「準備してもうまくいかないことは多いから、諦めることも大切!」とたくさん伺っていたので、理想通りにいかない現状には、全然悩むことはなかったです(笑)。
三菱商事新井さん
三菱商事 新井さん
画像提供:新井さんより 

明確になった「自分で選んだ道」で、しっかり成果を出していきたい

ー復職後は、どんな風にPeerCrossを使いたいと考えていますか?

これまでは皆さんにアドバイスをいただく立場だったので、今後は産休・育休を控え、同じように悩む方にアドバイスをしたり、お話を聞いて差し上げたりすることで、少しでも皆さんにいただいたものを返せたら、と思っています。

そのためにも、今はまず与えられた業務でちゃんと成果を出したいと思います。そうじゃないと、私の話に説得力がなくなってしまうと思うので。仕事と育児を両立して、自他ともに「ちゃんと成果が出せた!」と思えるところまで頑張りたいし、そのうえで、私の経験を次の方に繋いでいきたいと思っています。

ー今の新井さんは、これからどんなキャリアを歩みたいと考えているのでしょう?

私は一般職として入社しましたが、一般職の中でもキャリアの在り方は多様です。だからこそ、自分自身でどう会社に貢献していくかを考え、選択していける環境にあると考えています。私自身は、それを「自分で選んだからには、言い訳ができない道」だとも思っています。悩みましたが、今時点では、家庭と両立しつつも、仕事の方でもしっかり成果を出していきたい気持ちが強いです。

今アサインされている業務は、私にとってはチャレンジングな内容です。ここで成果を出すまで成長できれば、その次、私が望むキャリアアップの実現にも近づくと思うので、まずはそれを見据えて頑張りたいですね。

ーPeerCrossで様々な方とお話されて、改めて新井さんのキャリアに対する気持ちが固まったのかな、という印象を受けました。

そうですね、元々思っていたものが、より明確になったんだと思います。大きな方向性は変わりませんが、そこに向かうための道が漠然としていた状態から、具体的な道筋が見える状態に変わったような、そんな感覚かもしれません。

ー最後に、これから産休・育休を控える方に、PeerCrossのおすすめポイントやメッセージをお願いします!

産休・育休を取得するなかで、それぞれ様々な悩みがあると思います。PeerCrossには様々なキャリア観の方が参加していますし、座談会を通じて幅広い知識を増やすことも出来るので、そういった多様な悩みを解決するヒントが沢山あると思います。

また、私の場合、育休中はどうしても「仕事をしている人の邪魔になるんじゃないか」と感じて、コンタクトを取ることを躊躇していました。でもPeerCrossでは、自分が育休中であることを明示できるので、マッチングしてくださる方は、その状況も織り込み済みでOKと言ってくれている状況です。安心してマッチングできますし、情報収集のハードルを下げると思うので、ぜひ存分に活用いただくとよいと思います。

利用もすごく簡単なので、SNSを使うくらいのつもりでぜひ!


まとめ)

育休中のPeerCrossの利用を通じて、ご自身の進みたい道をより明確にし、前向きに復職のスタートを切った新井さん。育児で忙しい毎日のなかでも、隙間時間にPeerCrossを活用することで、これほどまでに自分自身と向き合い、キャリアの方向性を明確にされた姿がとても印象的でした。「目指す道が見えるようになった」と話してくれた新井さんの、今後の活躍がとても楽しみです。


復職後のキャリアを考える一歩目として、みなさんもぜひ、PeerCrossを活用してみませんか?


クレジット)
協力:三菱商事株式会社
インタビュー・文:大沼芙実子
提供:東日本旅客鉄道株式会社
PeerCross(ピアクロス)関連情報はこちら

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