更新日: 2024年10月01日

【2024年】川越まつりの歴史や山車の魅力を解説!駐車場や交通規制の案内も

川越まつり(川越祭り)とは、埼玉県川越市で毎年10月第3土曜日・日曜日の2日間続けて開催される歴史ある祭りです。「川越氷川祭の山車行事」として、国指定重要無形民俗文化財・ユネスコ無形文化遺産にも認定されました。この記事では2日間で約56万人以上が訪れる川越まつりの魅力に迫りつつ、その見どころや歴史的背景を紐解きます。また、おすすめのアクセス方法や、気になる交通規制についても分かりやすくご案内します。

川越まつり(国指定重要無形民俗文化財)はいつから始まった?その理由や歴史

川越まつりの画像
川越まつりの起源は1648年、慶安元年に遡ります。このとき、川越藩の藩主だった松平伊豆守信綱が、祭りで使用する獅子頭や神輿などを氷川神社に奉納しました。
この寄進から3年後に初めて神輿が町を練り歩き、その後ろには町民が続いたとされています。この伝統は370年以上にわたって受け継がれ、長い歴史を誇る祭りとなっているのです。
市民が直接参加するこの祭りは、国指定の重要無形民俗文化財に認定され、2016年にはユネスコの無形文化遺産にも登録される栄誉を受けました。

江戸時代の「天下祭」の伝統を現代に伝え、独自の発展を遂げた川越まつりは、豪華な飾り付けの山車が特徴です。歴史的な蔵造りの川越の街中を引き回される様子は、観客を魅了します。山車同士が街の角で見事にすれ違う光景はまさに必見です。
毎年10月半ばになると市の中心部は祭りの準備で賑わい、街角には紅白の幕が目立ち、伝統的なお囃子の音が響き渡ります。1年で最も盛大に行われる川越まつりに、街全体が活気づいてくるのです。
またこの時期は、約370年の長い歴史を持つ祭りを心待ちにする人々によって、一層の賑わいを見せてきます。
冒頭でも少し触れましたが、令和5年の川越まつりの来場者は延べ56万1千人と、毎年60万人近くの人が訪れています。

2024年川越まつりはいつ開催?魅力と見どころとは?

川越まつりの画像
2024年(令和6年度)の川越まつりは、10月19日(土)、20日(日)に開催します。
川越まつりの魅力は、豪華な山車行列、神々しい神輿渡御、心躍る伝統音楽、地元の味覚を堪能できる屋台などです。
370年を超える歴史を有し、江戸時代から続くこの祭りは、蔵造りの街並みを背景に繰り広げられ、日本の文化と地域の人々との絆を深く感じさせてくれるイベントです。

川越まつりの「山車」を紹介

川越まつりの山車の画像
川越まつりの「山車」は「江戸系川越型」と呼ばれるもので、豪華な装飾が施され、蔵造りの街並みを模した美しいデザインで覆われています。これらの山車は、江戸時代の風情を色濃く残しつつ、川越の文化や伝統を表現しており、毎年多くの人を感動に引き込む工夫が凝らされています。

また、山車の構造は二層の鉾(ほこ)と人形で形成されており、上層には武将や将軍などの歴史的有名人のからくり人形が座り、折り上げ式のエレベーター構造で動かすことができます。
さらに山車の上には360度回転する回り舞台があり、からくり人形があらゆる角度から見物客を驚かせてくれます。
人形が繰り出す細やかな動きや表情の変化は伝統技術の粋を集めた芸術作品で、子どもから大人まで幅広い年齢層の観客を魅了します。
この伝統カラクリ人形とも言える山車は、祭りの見どころの1つです。まさに古来から伝わる日本の文化や技術の高さを物語っています。

川越まつりの屋台村

屋台の焼きそばの画像
祭りの醍醐味といえば「屋台」ですが、川越まつりでは多数の屋台が並ぶ「屋台村」が特設されています。
屋台村には人気の飲食店がずらりと出店しているため、グルメな人にとっては見逃せないスポットとなっています。
種類も豊富で、ラーメン、焼きそば、卵かけご飯、ハンバーガー、ベーグル専門店など、子どもから大人まで楽しめることも大きな目玉となっています。
グルメのほかにも川越人形や和菓子、伝統工芸品など、川越らしいお土産さんもたくさんあるので、ぜひ立ち寄って川越まつりの伝統を堪能してみてください。
※屋台村の営業時間は2024年の情報をお待ちください

曳っかわせ(ひっかわせ)や踊りの魅力

川越まつりで行われる曳っかわせの様子
曳っかわせとは、山車が出会う瞬間に繰り広げられる光景です。笛や太鼓、鉦の生演奏とともに踊りが始まり、山車を互いに対峙させて盛り上がりの頂点へと導きます。
川越まつり最大のみどころと言われています。

夜間に行われる山車の舞いは空高く提灯をひるがえし、祭りをより一層幻想的な光の祭典として盛り上げてくれるため見逃せません。
交差点では2台どころか3台、4台と山車が絡む壮大な対峙が繰り広げられることもあるので、昼間だけでなく夜も訪れ迫力ある光景を楽しみましょう。

川越まつりの神輿とお囃子

川越まつりの画像
川越まつりの伝統的な音楽演奏は、笛、太鼓、鉦の響きに加えて、軽快なダンスを披露する踊り手によって披露されます。
この演奏は江戸時代に江戸から持ち込まれたものであり、葛西囃子が発祥元と考えられています。
地元の里神楽と一体化して明治時代の初めから川越で独自の改良を重ね、独自の伝統的な演奏スタイルとして発展し、受け継がれてきました。

演奏には笛を吹く人が1人、大太鼓を叩く人が1人、小太鼓を叩く人が2人、鉦を鳴らす人が1人の計5人が参加し、さらに踊り手が加わります。
流派や囃子連によってリズムやメロディーは異なりますが、多くの場合、笛がメロディーを引き立てるのが特徴です。演奏される曲には屋台や鎌倉、四丁目、仁羽などがあり、それぞれが独自の物語を持っています。
川越まつり囃子 出典:https://www.kawagoematsuri.jp/ohayashi/index.html
下記が川越まつりのお囃子を代表する三大流派です。
■王蔵流(おうぞうりゅう)
この流派は川越の南部、中台地区で発展し、江戸時代の終わりごろ、高井戸から笛を担当する師匠が招かれて設立されました。繊細かつ力強い演奏で知られ、地域の人々に深く愛されています。

■芝金杉流(しばかなすぎりゅう)
今福地区にて発展し、師匠として福岡仙松を迎え、創立された流派です。独特のリズムとメロディーで聴いている観客を魅了し、祭りの雰囲気を一層盛り上げてくれます。

■堤崎流(つつみさきりゅう)
上尾市にある堤崎で発展してきた流派で、吉澤菊次郎が明治時代の初めに隣の村の木ノ下流の囃子に自らの工夫を加えて発足させました。伝統的な要素を保ちつつも、新しい試みを取り入れることで、常に進化し続けています。

この3つの流派はそれぞれ独自の特色と歴史を持ち、川越まつりの豊かな音楽文化を創り上げてきました。その結果、川越まつりはその多様性と豊かな文化を反映し続ける、魅力的なイベントとなりました。
また、毎年、訪れる人々に感動と喜びを与えてくれる神輿とお囃子の存在は、川越の歴史と文化を次世代に伝える貴重な財産となっています。

川越氷川神社の魅力

川越まつりの根源として毎年10月14日に例大祭が執り行われる川越氷川神社は、縁結び、絵馬トンネル、大鳥居、鯛みくじなどでも人気があります。
とくに縁結びの神様として古くから信仰を集めており、パワースポットとしても有名です。

また、身を清めた巫女さんが境内の小石を拾い集め、麻の網に包んでお祓いした1日限定20個販売の「縁結び玉」は、良縁を引き寄せるお守りとして知られています。
ちなみに、川越氷川神社が独自に制作しているのが「赤縁筆」です。鉛筆の端に男の子と女の子が描かれ、使い続けることで赤い糸が縮まっていくと言われており、ひと味違った可愛いお守りとして人気があります。

川越まつりの見どころとスケジュール

2024年(令和6年度)の川越まつりは、10月19日(土)、20日(日)に開催予定です。
【19日】
・宵山(よいやま)18:00~19:00
提灯が灯った山車で居囃子を披露します。
・鳶のはしご乗り(とびのはしごのり)18:20~18:40頃
鳶職人が妙技を披露します。
・神幸祭(じんこうさい)13:00~
氷川の神様が神輿に乗られて町を巡行する伝統儀式です。

【19・20日】
・曳っかわせ(ひっかわせ)随時
山車が正面に向き合った際に囃子の競演が始まります。

【20日】
・市役所前山車巡行(しやくしょまえだしじゅんこう)13:30~16:00
市役所前で多くの山車を見ることができます。

なお、川越まつりの開催日には混雑が予想されるため、可能な限り公共交通機関のご利用をおすすめします。

川越まつり駐車場情報※2023年度の情報

駐車場の画像
周辺の臨時駐車場情報は以下のとおりです。

・旧川越保健所跡地駐車場:約100台
・川越第一中駐車場:約160台
・市民グラウンド駐車場:約190台
・小仙波の駐車場:約150台
ほか
主な道路は通行止めとなることが予想されます。最新の通行規制や駐車場の情報は、川越まつりの公式アプリでご確認ください。
※2023年度の情報です

電車でのアクセス方法

電車でのアクセスをお考えの場合は、西武新宿線の「本川越駅」やJR・東武東上線の「川越駅」が便利です。どちらの駅からも祭りの中心エリアにスムーズに移動できます。
川越まつりのメインエリアは本川越駅周辺に位置していますが、さまざまな屋台を楽しみたい方は川越駅のご利用がおすすめです。
祭りの期間中は車での移動が大変困難になり混雑も予想されますので、電車での移動が心配ごとも少なくて快適でしょう。

遠方からJRを使って行く際は、「えきねっと」の利用が大変便利です。
利用する電車の時刻表の確認、座席の予約、お得なきっぷ情報など、必要な情報が分かり、JRE POINTも貯まります。
また、川越まつりに合わせて臨時列車の運行もあり、こちらも「えきねっと」で予約が可能です!
〇蔵の街川越号(川越まつり号)
運転日10月19日(土)
君津8:31→川越11:04
川越17:15→君津19:39
えきねっとできっぷを予約する
JR東日本プレスリリース:秋の臨時列車運転について

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