更新日: 2026年08月06日

木更津駅東口の「駅の図書室FLAT」を徹底解説!待ち時間にもおすすめ!

木更津駅からの電車、バスの時刻表を見て「まだ、だいぶ時間があるな……」という時に是非訪れていただきたいのが、木更津駅東口の階段下にある「駅の図書室FLAT」です。誰でも利用できる「駅の図書室FLAT」は、図書室、自習室、コワーキングスペース、カフェ、待合室など多様な「顔」を持つ場として親しまれています。今回は、運営代表の松本さんに『駅の図書室FLAT』が目指す場所づくりについてお話を伺いました。

木更津駅東口にある「本棚オーナー制」の図書室の魅力

駅の図書室FLAT本棚
2023年にオープンした「駅の図書室FLAT」はその名の通り、駅にある「小さな図書室」です。たくさんの本に囲まれながら自習をしたり、作業したり、電車や高速バスの待ち時間に暇つぶしをしたり、カフェとしてほっと一息ついたりするなど、多様な人々がふらっと立ち寄れる場所として親しまれています。
まず入ってみて目に飛び込んでくるのは巨大な本棚。本棚には一棚ごとにオーナーが存在し、各オーナーのおすすめしたい本を自由に読んだり、借りたりすることができます。オーナーは地域の方々を中心に現在約90人いらっしゃるそうです。(※2026年6月時点)
施設内ではオーナー主催のイベントも毎週2~3回実施されており、利用者とオーナーの交流を生んでいます。
木更津駅に誕生した小さな駅の図書室である「駅の図書室FLAT」はどんな場所づくりを目指しているのか、今回は、木更津で働く乗務員のJR東日本社員2人が、「駅の図書室FLAT」運営代表の松本佳奈さんにインタビューをしてみました!

【所在地】木更津市富士見1-1-1(JR木更津駅東口(太田山口)階段下)
【利用可能時間】午前11時~午後6時(日曜・月曜・祝日・年末年始休み)
※イベント開催時は営業時間が異なる場合があります。最新情報は公式Instagramをご確認ください。
※本の貸し出し利用につきましては受付にて会員登録(無料)が必要です。

ドリンクメニューも豊富です!カフェ利用にも最適!

駅の図書室FLATドリンク
自家製レモネードは人気商品の一つ。
カフェメニュー
カフェメニュー(※2026年8月時点)
提供:駅の図書室FLAT
「駅の図書室FLAT」の施設案内はこちら! arrow-right
「駅の図書室FLAT」の公式Instagramはこちら! arrow-right

今回は、「駅の図書室FLAT」の運営代表の松本さんにJR東日本の社員がインタビュー!

松本佳奈さんプロフィール

駅の図書室FLAT松本さんプロフィール
提供:駅の図書室FLAT

JR東日本社員プロフィール

JR社員プロフィール

高校生の居場所づくりから始まった「駅の図書室FLAT」

松本さん1
JR東日本社員・常田「駅の図書室FLATがオープンした経緯と名前に込めた思いを教えてください。」
松本「もともと木更津駅周辺は高校生が放課後行く場所がないという課題がありました。ベンチすら無いみたいな状況で(笑)、そこから『この場所を使って放課後自習ができたり、お弁当が食べられたりする場所を作ろう』という取り組みがはじまって、今の『駅の図書室FLAT』ができあがりました。
その際に、FLAT(フラット)という言葉には、『この場所はサービスの提供者とサービスを受ける側に分かれた場所ではなく、みんなが対等な立場で一緒に作り上げていきたい』という意味を込めています。あとは『ふらっと』寄ってほしいっていう意味もあります(笑)」
JR東日本社員・常田「単なるサービス提供者と受益者の二分法ではなく、その中間をめざす空間づくりということですね。」
松本「そうですね。困りごと、やってみたいことがあったら、こちらが全て解決してあげるのではなく、一緒に考えるような場所にできたらと思っています。」

自身が場づくりに関わっている意識が愛着を生み出し、駅前に来る理由を作る

駅の図書室FLAT入り口のアート
入り口に描かれたアート
JR東日本社員・常田「FLATの入口のドア、窓の手描きのアートも印象的です。」
松本「何も描いていない綺麗な窓の時期もあったんですが、やっぱりみんなで描いたほうが、温度感も出ますし、自分が関わっているものが自分の住んでいる駅にあるということは愛着につながると思っています。今では3カ月に1回子供たちと一緒に描いています。」
JR東日本社員・常田「確かにそうですね。少なくとも、このアートに関わった人たちはここに来る理由がありますし、ここを大切に思ってくれそうですね。」
松本「本棚オーナー制度もまさにそういうことだと思います。今ありがたいことに90棚全てが埋まっている状況なんですが、それはつまりオーナーの90人に駅に来る理由があって、ここを大事に、愛着を持って一緒に作り上げていきたいという意識があるということです。そして90人がここに携わるということは、さらにその人たちとつながりを持つ他の人々が木更津駅前に来る理由ができることにつながると思うんです。」
JR東日本社員・常田「数珠繋ぎのようにどんどん関係が広がっていきそうですね。」
松本「そうです。その人たちが、木更津駅前をもっと歩いてもらって街を知って、街のお店で食事をしたり買い物をしたりしてもらえればと思っています。テレビなどで紹介されて一時的に注目されることもいいんですけど、日常のなかで、常に『この街に繰り出してみようかな』と思える場所の存在は重要なのかなと思っています。」
JR東日本社員・常田「その方々が地元に帰った時に、『木更津ってこういう街だったよ』と話題に出るとまたそこからつながりが生まれてくる。それはやがて大きなムーブメントにつながるかもしれないですね。」

目指すは木更津コミュニティへの「入口」

松本悠暉
JR東日本社員・松本悠暉「駅の中に自分の本棚や自分の描いた絵があることで愛着につながるという話はとても納得感があります。FLATに来て『木更津の街に繰り出してみよう』と思うような仕掛けづくりとかはありますか?」
松本「FLAT内の壁に、地元の方々がおすすめのお店やスポットを自由に書いて貼れるようにしています。木更津駅周辺のすべてを包括する網羅的なマップを貼っておいてもいいんですけど、お店の紹介以外にも、シュールな光景とか何気ない風景とか、独特な切り口や視点で木更津の街を知ることができて『あの街なんか面白かったね』って帰ってから話題になればいいなと思っています。」
駅の図書室FLAT街のおすすめ掲示板
地域のおすすめスポットを紹介する掲示板
JR東日本社員・常田「それが木更津の地域コミュニティの入口になるかもしれませんね。」
松本「そうですね。例えば木更津駅周辺のお店には、お店の常連さんのコミュニティが細かく分かれて存在します。そこにいきなり入っていくのは、やっぱりちょっと難しい。であれば、FLATのような『街のディープなお店』を紹介してくれるところがあればハードルも下がると思うんです。」
JR東日本社員・常田「『駅の図書室FLATの松本さんの紹介で来ました』って言えば『松本さんね!』って言う感じで話も広がりやすそうですね。」
常田亘
松本「あとはイベントがきっかけで木更津の地域コミュニティと関わるようになる方もいらっしゃいます。FLATでは本棚のオーナーになると誰でもイベントを主催できるようにしていて、多彩なイベントのなかで自然と人同士がつながるようにサポートをしています。それがきっかけで木更津という街に興味を持ってくださる方が増えたらいいなと思っています。」
JR東日本社員・常田「私も何度かイベントに参加させてもらいましたが、映画の上映会やワークショップ、おいしいものを食べる会など本当に様々で、どれも気軽に参加できるものばかりでした。私自身も木更津に住んでいる素敵な方々をたくさん知ることができました。何より、『誰かとつながらなくては』みたいな意識ではなく、純粋にイベントを楽しむうちに自然と他の方々と会話が生まれたのが印象的でした。」
(※イベント予定は公式Instagramで確認できます。上記は2026年8月のイベント予定)

駅でもなく、店舗でもない「曖昧さ」が生み出す安心感

松本悠暉と松本さん
JR東日本社員・松本悠暉「今までの話を聞いていて、駅の図書室FLATは、駅の窓口でもなく店舗でもない一種の曖昧さを帯びているような気がしています。」
JR東日本社員・常田「独特な立ち位置を築かれている気がしますね」
松本「そうですね。意外とありそうでない場所だと思います。駅の周辺でなんか分からないこと、困ったことがあったら気軽に尋ねられる場所になれればと思っています。そういった場所って今とても少ないじゃないですか。」
JR東日本社員・常田「確かに、今は建物ごとに役割分担がしっかりしていて『ここはこういう場所』みたいなのがはっきりしていますよね。」
松本「『ここはそういう場所じゃないんで』って線を引くことは簡単です。でも、一旦『どうしましたか?』って声を掛けられるような場所って大切だと思うんですよね。入ってきて、『お水ください』って言われた時は驚きましたけど(笑)」
JR東日本社員・常田「まさに駆け込み寺ですね(笑)」

誰かにとって100%居心地が良い場所であってはいけない

常田亘と松本さん
松本「この一種の曖昧さという意味では、誰かにとって100%居心地がいい空間であってはいけないと思っています。高校生の居場所として100%を目指してしまうと大人が入りにくくなってしまうし、駅でこのスペースを開けている意味が薄れてしまう。大人も入りやすいようにすれば『役割の無い大人』と高校生が入り混じってたまに交流が生まれるような空間になっていきます。」
JR東日本社員・常田「確かにこの場所に来ると学生だけでなく、本当にいろいろな世代の方が利用されている姿を目にします。学生にとっても先生以外の大人と交流する機会は意外に貴重かもしれないですね。」
松本「この間も看護師志望の学生と現役の看護師さんが偶然出会って将来についていろいろ話し合ったりするなんてこともありました。」
JR東日本社員・常田「まさに思いがけない出会いですね(笑)スタッフの方がいらっしゃるという安心感も交流を促進していそうです。」

「無駄なもの」があえて散りばめられている空間が作る温かさ

駅の図書室FLAT観葉植物
館内にある観葉植物
駅の図書室FLATメダカ
館内ではメダカも飼育されている。
JR東日本社員・常田「他に場づくりで意識されていることはありますか?」
松本「あえて無駄なものを空間内にちりばめています(笑)最初は蛍光灯と白い壁の『ザ・公共施設』っていう感じの空間でした。空間に温度感を出して、『この場所は誰かの思いがあって作り上げられている場所なんですよ』ということが伝わるようにすると、この場所をみんながもっと大事に使ってくれると思っています。メダカとか植物とか、クマの花瓶とか色々置いてます(笑)」
JR東日本社員・常田「確かに公共施設だとあまり愛着という部分にはつながりにくいですし、ついつい見返りのないサービスを求めがちにもなってしまいます。あえて無駄なものを置くことでそうした公共施設から一線を画すことはできそうですね。」
松本「この『駅の図書室FLAT』自体も『なくてもいいんだけど、あったら地域の潤滑油になるよね』という場所になれればなと思っています。」

あなたも「駅の図書室FLAT」にふらっと来てみませんか?

駅の図書室FLAT外観
駅にある小さな図書室「駅の図書室FLAT」は誰もがふらっと寄ることができるとても素敵なスペースです。今回のインタビューで、この場所では駅でもなく、店舗でもない、どこか心地いい「曖昧さ」がゆるく人々を結びつけていることが分かりました。
木更津駅にお越しの際には、「駅の図書室FLAT」で本を手に取りながら素敵なひとときを過ごしてみませんか?

※掲載の内容は2026年8月現在の情報です。
「駅の図書室FLAT」の公式Instagramはこちら! arrow-right

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