更新日: 2024年07月24日

PeerCrossユーザーインタビュー♯2「外の世界に触れたことで “仕事のやりがい”を再認識できた」

JR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000」から生まれたワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス、PeerCross。スタートから1年がたち、ユーザーの皆様の前向きなキャリア形成の後押しとなっています。
PeerCrossサービス利用を通し、変化を前向きに楽しんでいる、ユーザーインタビューをご紹介します。

ワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス「PeerCross(ピアクロス)」

ワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス「PeerCross(ピアクロス)」 出典:https://www.peercross.jp/
JR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000」から生まれたワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス、PeerCross。スタートからまもなく1年がたち、ユーザーの皆様の前向きなキャリア形成の後押しとなっています。
PeerCrossサービス利用を通し、変化を前向きに楽しんでいる、ユーザーインタビューをご紹介します。
ワーキングマザー向けキャリア形成支援サービス「PeerCross(ピアクロス)」

PeerCrossユーザーインタビュー♯2「外の世界に触れたことで “仕事のやりがい”を再認識できた」

画像提供:落合さんより
画像提供:落合さんより
「地球は青かった」。これは人類初の有人宇宙飛行を成功させた宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンが、大気圏外から初めて地球を見た素晴らしさを表現した言葉として有名ですが、私たちは、日々置かれている環境が当たり前になりすぎて、その価値や大切さに気づかなくなってしまうことがあります。しかし、異なる環境に身を置いたり、異なるバックグランドを持つ人と出会ったりすることで、その価値に気づくこともあるのではないでしょうか。

今回お話を伺った、株式会社みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)で働く落合美佳(おちあい・みか)さんも、ワーキングマザー向けのキャリア形成支援サービス「PeerCross(ピアクロス)」を通じて、社内外の人と触れ合ったことで、自分のキャリア・自社の取り組みを客観的に見ることができたそう。その結果「仕事のやりがい」や「自社の魅力」を再確認できた様子。

そんな落合さんに、多様な人との交流を経て気づいたこと、そして、「PeerCross」導入担当者として実施の背景を伺いました。

■プロフィール
落合美佳さん | 株式会社みずほフィナンシャルグループ
新卒でみずほFGへ入社後、10年以上にわたり人事部門で人材開発に携わる。現在は、人材・組織開発部ダイバーシティ・インクルージョン推進室に所属し、育児・介護などと仕事の両立施策を担当している。二度の育休を経て現在時短勤務中。7歳・4歳の子を持つワーキングマザー。

※掲載の内容は2024年7月現在の情報です。

制度は充実しているが、 ロールモデルケースが不足

―落合さんは人事部門に長く関わられていると伺いました。現在は、人材組織開発部・ダイバーシティ・インクルージョン推進室にいらっしゃるそうですね。

そうですね。10年以上 人事部門に携わっています。新人教育や、女性のキャリア支援施策、マネジメント向け施策など、基本的には教育研修の分野をずっと担当してきました。現在は主に、育児や介護と仕事の両立施策を担当しています。

―みずほFGさんは、女性活躍推進にかなり力を入れていらっしゃる印象です。

両立支援制度は充実していると思います。育休を取ったあと、ほとんどの方が復職をされていますし、育休前~復帰後にそれぞれセミナーを実施したり、ロールモデルケースを紹介するハンドブックも作成したりしています。「自分らしく」をキーワードにした〈かなで〉という新しい人事の仕組みの運用開始に伴い、お子さんが小学校6年生になるまで短時間勤務を取得できるようになるなど、かなり手厚い施策だと思います。一方で、今のままでよいのかと悩むこともありました。

―たとえばどういうことでしょうか。

ハンドブックの中でもロールモデルケースの方のインタビュー記事を載せているのですが、今の時代、いろんな価値観がある中で、一律で「これがロールモデルです」と見せることに限界を感じています。もっといろいろな人から少しずつロールパーツとなる要素を見つけて、自分なりのロールモデルを作っていく必要があるんじゃないかと。また、身近に自分と同じ価値観、同じ境遇の人がいるとも限らないので、誰か特定の人を参考にするというのが難しい状況でした。

―多様なワーキングマザーと出会える「PeerCross」の導入も、そうした背景がありそうですね。

「PeerCross」は昨年の夏から1年くらい利用していますが、いろんなロールモデル・ロールパーツに出会えることに期待して導入しました。キャリアアップや自己成長に意欲がある方を中心に、ご参加いただいています。育休中の方、復職された方、管理職の方など、年齢も立場も様々な方がいらっしゃいますね。
JR東日本提供:マッチングイメージ
JR東日本提供:
マッチングイメージ
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「仕事のやりがいを再認識した」 第三者との対話がキャリアの棚卸しに

―導入して1年経ちますが、どのようなことが起こっているのでしょうか。

アクティブに活動している方は、既にたくさんの方とマッチングして、視野が広がっているようです。これは当初の期待通りですね。自分自身で座談会の企画をするなど、かなり積極的に利用している方もいるようです。
ただ二極化している感じはあります。自分で手を挙げてはいるものの、1対1で会うのはハードルが高くて踏み出せません、という意見もありました。
そうしたこともあって、実は、自社グループから参加しているメンバーだけのオンラインイベントも行いました。「知らない人と話す体験をしよう」みたいな。その中で、同じ〈みずほ〉内であっても、会社や部門が違えばカルチャーが違ったりするので、新たな発見もあって。

―グループ内で互いの働き方を知り合うことで、相乗効果が生まれそうですね。

はい。〈みずほ〉が目指してるのは「自分のキャリアを諦めることなく成長し続けていけること」なので、身近なケースを取り入れて、それを体現している人がどんどん増えていくといいなと思いますね。そうして新しい気づきを周囲にも還元して、組織全体でレベルアップしていけたらいいなと。

―実際に落合さんも「PeerCross」を利用したということで、落合さん自身にはどんな気づきがありましたか。

もともと、いろんな人と話してみたかったというのと、昨年、上の子どもが小学校に上がって、いろいろと悩んでいた時期でもあったので、相談できる相手がいると良いなという期待がありました。
結局、1年で10人ぐらいの方とお会いしました。「PeerCross」に参加されている方は前向きの方が多く、同じ境遇の方からヒントを得たり、子育ての悩みを聞いてもらったりして、私も前向きな気持ちになりました。社外の方だからこそ話せたこともあったかなと思います。

―それは良かったですね。

あと、思わぬ副産物もありました。私の仕事内容に興味を持ってくれる方がいらっしゃって、「話を聞かせてほしい」という相談を受けました。その際、私が今までどういう仕事をやってきたとか、何にやりがいがあるとか、やって良かったこととか、かなり深く聞いていただいて。
そのおかげで、話してる中で、改めて「あぁ、今の仕事はすごくやりがいがあるんだな」っていうのを再認識できたんです。
自分のやってきたことを立ち止まって考えることはなかなかありません。「そっか、私はこういうことを面白いと感じるんだ」とか、ずっと同じ人事部門にいるから気づきませんでしたが、「実は今までいろいろ挑戦してきたんだな」とか。いい棚卸になりました。改めて、仕事を頑張ろうって思えましたね。

外の世界に触れて気づいた自社の魅力と、新たなキャリアの可能性

―自分とは異なる考えや価値観を持っている人と対話することで、自分を客観的に見ることができますよね。

会社の中だと、働き方や考え方、仕事の仕方がどうしても同一化してしまいがちです。たとえば「PeerCross」で話した方の中には、泊まり勤務があるとかフルリモートで働いているとか、私とは全然働き方が違う人も多くいました。また、制度面においても会社によって様々で。自社では当たり前のことが、他社では当たり前じゃなかったんだなって気付かされました。

―自分自身だけではなく、自社を客観的に見る機会にもなったのですね。

そうですね。たとえば、子どもの年齢によっては時短勤務ができずフルタイムで働いている方など、制度面で苦労している方もいらっしゃって。改めて自社の制度が充実していることを実感しました。「これだけ充実した制度を利用させてもらっているのだからもっと頑張らなきゃ」と。
自分のいる環境や仕事って、当たり前すぎて不満が出てきてしまいがちですが、実は外から見たら羨ましがられるような環境だったとか、素晴らしい仕事だったんだなっていうのを再確認できて良かったです。
一方で、プライベートだけではなく、仕事の面においても他社のダイバーシティ推進担当の方と話すことで、自社にはない施策を教えていただいたりしてすごく参考になったこともあります。

―色々気づきが多かったようですね。棚卸しができたということですので、改めて、今後のキャリアイメージを教えていただけますか。

今回棚卸しをして、私は「社員が前向きになれたのを実感したとき」にやりがいを感じているんだなと、わかりました。たとえば育休から復帰する方向けにセミナーを開催しているのですが、研修前は「復職が不安」と言っていた方が、研修が終わったあとには「復職が楽しみになりました」と言ってくれることがあって。喜びを感じますね。

それからもうひとつは、人事として専門性を高めていきたいと思う一方、管理職になることも選択肢の1つに入れてもいいのかなと思い始めました。今までは全く考えてこなかったのですが、「PeerCross」で管理職の方と話したことがきっかけです。出会った管理職の方が両立しながらも生き生きと仕事の話をしているのが印象的でした。最近、施策のリーダーを任せてもらったばかりなのですがその先にありかもしれないと。これは新たに生まれた可能性のひとつで、これからも「人の成長や前向きになるきっかけ」をつくっていけたら嬉しいですね。
まとめ)
「自分の仕事のやりがいを再認識できた」と話す落合さん。新たな選択肢も生まれ、ますます仕事にやりがいやモチベーションを見出していくことでしょう。自分の今いる環境、そして今取り組んでいる仕事の魅力に気づく大切さを教えてくれるエピソードでした。


協力:株式会社みずほフィナンシャルグループ
インタビュー・文:小林こず恵
提供:東日本旅客鉄道株式会社
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