九州鉄道記念館の館長&副館長に聞く！581系・583系の当時の姿と715系への改造変遷について

715系1000番代は、2025年で東北本線(仙台地区)に投入されて40周年の記念イヤーです！715系1000番代は581系/583系が改造され1985年に仙台地区に投入された電車です。また、同じく581系/583系を改造した715系0番代は九州地区を走っていました。
この度JRE MALL ショッピング「東北MONO WEB SHOP」では715系1000番代の東北本線（仙台地区）投入40周年を記念して、581系から715系0番代・715系1000番代への改造の物語を感じとることができる、車両図面を活用したグッズを販売します！
そこで、この記事では、「クハネ 581 8号」を保管している九州鉄道記念館の館長の松本さまと副館長の宇都宮さまに581系・583系・715系の当時の姿や思い出話をお聞きしました！
この記事では、そのインタビューの様子をお届けします！

1967年に581系車両は、世界初の寝台電車特急｢月光｣としてデビューしました。夜間は寝台電車として、そして昼間は座席特急として、昼も夜も運転できる便利な特急用車両でした。
1970年には、「つばめ」、「はと」などでも運用され、関西・九州地区で活躍しました。
さらに、東日本地域の交流50Hzにも対応した車両として583系が登場し、581系/583系は、広範囲で日本の高度経済成長を支えました。
その後581系/583系は、普通電車に改造され、1984年より715系0番代は九州地区に投入その後、1985年に715系1000番代が東北地区に投入され、人々の生活を支えました。

581系/583系への乗務経験のある九州鉄道記念館館長の松本さま、食堂車での勤務経験のある副館長の宇都宮さまに581系・583系・715系0番代・715系1000番代の貴重なお話をお聞きしました！
乗務経験のあるお二人からしか聞けない希少なお話を聞くことができましたので、ぜひ、最後までお読みください！

ー581系/583系車両・715系0番代車両はどのような電車だったでしょうか？
宇都宮副館長
「581系は世界で初めての寝台電車として運行を開始し、行きは寝台特急「月光」として運行し、帰りは特急列車「みどり」として運行していました。昼夜兼用で運行していたので、車内には人々の生活を支えていたことを実感できる、使いこまれた雰囲気がある印象的な車両でした。715系0番代に関しては、特急電車を普通電車に改造した車両のため乗降扉が狭いのが印象に残っています。」

―581系/583系の運転のしやすさなど、当時の社員の思い出話しやエピソードなどありましたらお聞かせいただけますでしょうか。
宇都宮副館長
「581系/583系は寝台特急電車でしたので、乗り心地は最高でした。ただ、車両自体が重かったこともあり、なかなか加速しない車両だなと思った記憶があります。また、ベネチアンブラインドが使用されているのも印象的でした。各シートに栓抜きや灰皿が設置されていたのも時代を感じて、懐かしいですね。」

ー3段ベッドと珍しい設計だと思うのですが、当時の評判はどのようなものだったのでしょうか？
宇都宮副館長
「581系/583系は3段ベッドでしたが、1番上の3段目は狭いのですが、車内を歩く人やほかの利用者が気にならないというメリットがありました。2段目・1段目はスペースが広く快適な寝台ベッドでした。」

ー宇都宮副館長の581系/583系や715系の思い出はありますでしょうか。
宇都宮副館長
「蒸気機関車が北海道の大地を走っている姿を見に行くため、581系/583系に乗ったのが最後の思い出です。寒冷地対策を施し、ヘッドマークに「みちのく」を掲げた列車に乗車しました。」

ー581系/583系から715系0番代に改造された時に客室はどのような改造がされたのでしょうか。
宇都宮副館長
「581系/583系車両で寝台列車として走っていた時は洗面台が3つ、トイレが2つありましたが、715系0番代へ改造した後は撤去するのではなく、洗面台を鉄板で覆い、トイレは封鎖してしまいました。寝台のベッドも取り出せないように留め具で固定しましたが、留め具を外せば今でも中には寝台のベッドが入っています。また、中間車を運転台付に改造していますが、581系/583系はベッドを3段にするため、天井が高く設計されています。そのため、食パンのような形になりました。」

ー松本館長は、581系/583系を実際に運転されたということですが、どんな車両でしたか？
松本館長
「運転台が高いので、見晴らしがよく気持ちよかった思い出があります。朝方に運転していた時は初日の出を見ることができました。ただ、手前側が見えないのが不安な時もありました。
重さがある車両で長い下り坂を走るときは速度がどんどん上がってしまうので、抑速ブレーキ(車のエンジンブレーキのようなもの)を使いながら運転していました。秋の落ち葉での空転、冬の凍結による滑走も注意が必要でした。」

ー宇都宮副館長は、食堂車へ調理師として乗務されていたとのことでしたが、いかがだったでしょうか
宇都宮副館長
「走行中は常に揺れているので、列車の揺れに合わせて野菜を切るなど工夫が必要でした。急ブレーキなどで突然の揺れに備え、フライパンやスープ皿には、こぼれないように“返し”がついていました。581系/583系の特急列車、寝台列車は生活を支える列車でしたので、カレーライスなど一般的な料理を提供していました。当時カレーライスで180円ぐらいだったと記憶しています。」

ー今回、715系が仙台地区投入から40周年ということで、581系/583系から715系1000番代の改造の変遷を含めた商品開発をすることになりましたが、お気持ちをお聞かせください。
松本館長
「若い時に乗務した列車なので、興味があります。今となっては見ることができない車両なので、今回開発される商品を見ることで新たな思い出になるのかなと思います。」

松本さま、宇都宮さま、貴重なお話を誠にありがとうございました！

東北MONO WEB SHOPでは、581系や715系0番代、715系1000番代のそれぞれの特徴が存分に楽しめる車両図面を使用したグッズを2025年11月22日（土）10時より数量限定で発売します！
581系・715系0番代・715系1000番代のなつかしの姿を貴重な車両図面から感じ取ってください。乗車したことのある方なら、当時の思い出が蘇ってくるはずです！また、当時乗ったことのない鉄道ファンの皆さまは、貴重な車両図面からそれぞれの車両の特徴をお楽しみください！
館長の松本さまや副館長の宇都宮さまのお話にもあった、特急型の運転台や715系0番代、1000番代に改造後の食パン型の運転台なども描かれていますので、インタビュー内容の風景を思い浮かべながら、ぜひ商品をご検討ください！

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