秋田が誇る温泉郷「乳頭温泉郷」の7つの温泉宿を紹介！

乳頭温泉郷は秋田県仙北市田沢湖にある温泉地で、毎年約15万人の宿泊客が訪れています。
この温泉郷は、標高600～800ｍに位置し、7つの温泉宿が点在しています。豊かなブナ原生林に囲まれた自然豊かな環境で、四季折々の美しい風景を楽しみながら、日常を忘れることができます。

また、乳頭温泉郷は温泉地としての知名度だけでなく、古くから湯治場としても高い人気を誇ります。江戸時代から多くの人々が疲労回復や病気療養を目的に長期滞在しており、現在でも療養目的で訪れる人々が多いことが特徴です。

さらに、乳頭温泉郷の大きな特徴の一つは、1つの温泉郷内に10種類以上の源泉が存在することです。7つの宿それぞれが独自の源泉を持ち、泉質も異なるため、多様な温泉体験を楽しめます。

加えて、7つの宿すべてに入浴できる「湯めぐり帖」（2,500円・こども1,000円）を購入すれば、温泉宿を巡ることができ、こちらも高い人気を誇っています。

1668年頃から湯宿としての記録が残っていて、秋田藩主の湯治場としても使われていた乳頭温泉郷のなかでもっとも歴史のある温泉宿です。

築100年を超す茅葺きの建物、杉皮葺きの湯小屋など歴史を感じつつ、温泉を楽しめるのは鶴の湯最大の魅力といえます。

鶴の湯の特徴としては、白湯、黒湯、中の湯、滝の湯と半径50m以内に泉質の異なる4つの源泉が湧いている点です。乳頭温泉郷は10種類以上の源泉がある珍しい温泉地ですが、そのなかでも、一つの温泉宿の敷地で4種類の源泉があるのは、非常に珍しいといえます。

また、鶴の湯オリジナルの味噌仕立てでつくられる山の芋鍋、たて焼きの岩魚塩焼きなどを味わえるのも鶴の湯ならではのおすすめポイントです。

所在地：秋田県仙北市田沢湖先達沢国有林50
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2139
通年営業
客室：和室34室、収容人数：80人
宿泊料：10,600～23,250円(消費税・入湯料込)
入浴料：700円（300円：小人）
泉質：含硫黄・ナトリウム・カルシウム塩化物・炭酸水素泉、他3種
効能：高血圧症、動脈硬化症、リウマチ、皮膚病、糖尿病など
立ち寄り湯：10:00～15:00
※日帰り入浴月曜日露天風呂不可

1952年開業の妙乃湯は、乳頭温泉郷のなかでは数少ない洋室のある温泉宿です。5種類ある客室タイプの多くが2020年以降にリニューアルされており、快適な空間での滞在を楽しめます。

妙乃湯の温泉は泉質の異なる二つの自家源泉です。一つは小さなお子さんや皮膚の弱い方、強い温泉が苦手な方向きの単純泉「銀の湯」。そしてもう一つは鉄分や硫黄が若干含まれたマグネシウム・カルシウム硫酸塩泉「金の湯」です。

金の湯は露天風呂で、近くを流れる先達川の渓流のせせらぎを聞きながらゆったりと温泉情緒を味わえます。

食事は季節により、春は山菜、夏は川魚、秋はさわもたし、まいたけ、なめこなどのキノコ類、冬は鰰（はたはた）と旬の食材をふんだんに使った料理が提供されます。宿内には食事会場が二つあり、そのうちの一つ、草庵は渓流を眺めながらの食事が楽しめるのも妙乃湯の魅力です。

所在地：秋田県仙北市田沢湖生保内字駒ヶ岳2-1
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2740
通年営業
客室：和室15室、洋室1室、収容人数：40人
宿泊料：18,000円〜(消費税込・別途入湯税150円)
入浴料：1,000円（500円：小学生以下）
泉質：カルシウム・マグネシウム硫酸塩泉・単純泉
効能：皮膚病、動脈硬化症、消化器病など
立ち寄り湯：10:30-15:00（受付14:00迄）
※日帰り入浴火曜休み（祝日変更あり）

黒湯温泉はブナ林に囲まれた乳頭温泉郷のなかでも、先達川の上流でもっとも奥に位置する温泉宿で、営業期間も4月中旬から11月中旬の7ヶ月間のみです。ただ、だからこそ都会の喧騒から離れゆったり、のんびりと静寂のなかで過ごすのに最適な宿だといえるでしょう。

黒湯温泉の特徴は、敷地内に源泉の湧き出る河原があり、乳頭温泉随一の豊富な湯量がある点です。沸々と温泉が噴出す様子を眺めつつ、温泉を楽しめるのは黒湯温泉ならではといえます。また、男湯、女湯、混浴それぞれにある打たせ湯も人気です。

黒湯温泉は、古くからの湯治場の雰囲気を今も色濃く保ち続けています。実際、二階建て自炊棟、茅葺き自炊棟が用意されていて、療養目的で長期滞在される方も少なくありません。

料理はきりたんぽ鍋、比内地鶏鍋のほか、山菜を中心に旬の食材が豊富です。さらに岩魚の骨酒や秋田の地酒も多数取り揃えているので、お酒好きな方も満足できるでしょう。

所在地：秋田県仙北市田沢湖生保内黒湯沢2-1
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2214
営業：4月中旬〜11月中旬
客室：和室14室、収容人数：50人
宿泊料：19,400円〜(消費税・入湯料込)
入浴料：800円
泉質：単純硫黄温泉
効能：高血圧症・動脈硬化症・末梢循環障害・リウマチ・糖尿病・創傷・しもやけ・不妊症など
立ち寄り湯：9:00～16:30（受付16：00迄）
※日帰り入浴水曜11時～休み（祝日変更あり）

蟹場温泉は、付近の沢に多くの蟹が生息していることから名づけられた温泉宿で、おすすめは露天風呂です。宿から50mほど離れた原生林の中にあるため、新緑、紅葉、雪など季節ごとにダイレクトな自然の景色に包まれて温泉を満喫できます。

内風呂は二つあり、一つは秋田杉でつくられた木風呂、そしてもう一つが岩風呂です。露天風呂の泉質が重曹炭酸水素泉と単純硫黄泉、内風呂は単純硫黄泉と泉質は異なるものの、すべて源泉かけ流しとなっています。

料理はきりたんぽ鍋や味噌仕立てのかに鍋のほか、朝食では岩魚の一夜干し開きが用意され、旬の味を堪能しつつ、日本酒を嗜んでみるのもおすすめです。

所在地：秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2021
通年営業
客室：和室17室、収容人数：76人
宿泊料：9,870～14,190円(消費税・入湯料込)
入浴料：800円
泉質：重曹炭酸水素泉
効能：糖尿病、皮膚病など
立ち寄り湯：9:00～16:00
※日帰り入浴毎週水曜休み

孫六温泉は黒湯温泉同様、湯治場の雰囲気を残していて、「山の薬師湯」とも呼ばれている温泉宿です。

孫六温泉はこれまでの秘湯感は残しつつ、プライベート感のある宿へとリニューアルを行っています。

2025年2月現在、立ち寄り湯のみ営業していて、グランドオープンは春の予定となっているため、春以降に温泉旅行を計画されている方は、新しくなった孫六温泉を検討されてみてはいかがでしょう。

所在地：秋田県仙北市田沢湖田沢字先達沢国有林
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2224
営業：改装工事のため休業中（立ち寄り湯のみ2025年2月11日より営業 ）
客室：
宿泊料：
入浴料：700円（男女別内湯）※湯浴み着ゾーン（混浴サウナ、混浴露天風呂、混浴内湯）は2,300円加算
泉質：単純泉
効能：慢性皮膚病、慢性婦人病、慢性胃腸病、リハビリ、切り傷
立ち寄り湯：11:00～15:00
※日帰り入浴毎週金曜休み

大釜温泉は、1977年に焼失してしまい、建て替えで取り壊しになる秋田県由利本荘市にある小学校を建築資材として譲り受け、移築した珍しい温泉宿です。

温泉宿として再建されたものの、そこかしこに木造校舎のノスタルジックなイメージが残されていて、誰もが懐かしさを感じられる宿になっています。

温泉は男湯、女湯ともに内風呂と露天風呂があるほか、乳頭温泉郷唯一の足湯（4月1日～10月末日まで限定）もあり、山登りやトレッキングをした方が多く利用しています。

夕食は鮎の一夜干し、きりたんぽ鍋のほか、山里料理が中心です。そして朝食は定番の和食で、年齢に関わらずさっぱりといただけるメニューになっています。

所在地：秋田県仙北市田沢湖田沢字先達国有林
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2438
通年営業
客室：和室15室、収容人数：50人
宿泊料：10,800～12,960円(消費税・入湯料込)
入浴料：700
泉質：酸性含砒素ナトリウム塩化物硫酸塩泉
効能：真菌症(水虫)慢性膿皮症、リウマチ性疾患など
立ち寄り湯：9:00～16:30(16:00最終受付)
※日帰り入浴木曜休み

休暇村乳頭温泉郷は、7つの宿のなかでもっとも部屋数が多く、和室も洋室も揃っている温泉宿です。

また、体験プログラムとして、「ブナの森ウォーキング」「ブナの森のナイトハイクと夜空を見上げてみよう」といったイベントも開催しています。そのため、友人同士はもちろん、小さなお子さんのいらっしゃる家族連れにもおすすめです。

温泉はナトリウム炭酸水素塩泉の内湯「乳頭の湯」と単純硫黄泉の内湯、露天風呂「田沢湖高原の湯」と二つの異なる泉質があり、ゆったりと寛げます。

料理は秋田の旬の食材を使った料理を中心に約40種類のビュッフェ形式です。山菜、じゅんさい、鰰（はたはた）など四季の恵みを堪能できます。

所在地：秋田県仙北市田沢湖駒ケ岳2-1
問い合わせ先：TEL: 0187-46-2244
通年営業
客室：和室25室、洋室13室、収容人数：112人
宿泊料：14,500～19,800円(消費税込)
入浴料：800円
泉質：単純硫黄泉・ナトリウム炭酸水素塩泉
効能：高血圧症、動脈硬化症など
立ち寄り湯：11:00～15:00 (湯めぐり帖の方は17:00迄)

秋田県へのアクセスは、飛行機の場合、羽田空港から秋田空港まで1時間5分、電車の場合、東京駅から田沢湖駅まで2時間55分、車の場合、東北自動車道盛岡ICより約1時間です。

飛行機の場合でも秋田空港から乳頭温泉郷は、車で75km以上あるため山道、雪道の運転に慣れていない場合は難しいでしょう。

その点、新幹線であれば、東京駅からの乗り換えもなく、もっともおすすめの方法です。

乳頭温泉郷へは秋田新幹線「こまち」がおすすめです。東京駅から乗り換えなく行ける点、天候に左右される心配がほとんどない点などがその理由です。特に友人同士や家族と行かれる場合、駅弁を食べつつ、楽しく計画を練れるでしょう。

秋田新幹線「こまち」は東京駅から平日なら1時間に1本、土日休日なら1時間に1～2本出ています。そのため、計画も立てやすく大人の方であれば、お酒を飲みつつゆっくり車窓の景色を楽しんでいるうちに田沢湖駅についてしまうでしょう。

「えきねっと」を使えば、どこからでも自由に座席の予約もでき、支払や受け取りも簡単に行えます。

座席の予約も「えきねっと」がオススメです。「えきねっと」なら、駅の窓口や券売機に並ぶことなく、ご乗車日1ヶ月前＋1週間前（同曜日）の14時00分から「事前受付」が可能です。支払いや乗車券の受け取りもWebやアプリでできるので、忙しい方にもぴったりです。
ぜひ「えきねっと」で座席を予約・購入し、素敵な乳頭温泉郷の旅をお楽しみください。

まだ行ったことのない方の憧れであると同時に、行った経験がある方が穴場としておすすめする乳頭温泉郷は、全国的にも人気の高い温泉地です。

ブナ林に囲まれた7つの温泉宿はどれも都会の喧騒を忘れさせてくれる風情を持っていて、どこに泊まっても日ごろの疲れが取れゆったりと寛げます。

また、湯治場としても人気が高く、療養目的で長期滞在を検討している方にも乳頭温泉郷はおすすめです。観光目的や療養目的で秋田や東北への温泉を探している方は、ぜひ乳頭温泉郷を選択肢の一つにしてみてはいかがでしょう。

※掲載の内容は2025年3月5日現在の情報です。
※内容が変更となる場合があります。