常磐線車両「E501系」とは？現在の運用についても解説【2025年】

E501系は、1995年に登場したJR東日本の交直流通勤形電車です。通勤型電車としては日本初の交流･直流両用として設計され、特に常磐線の輸送力増強を目的として製造されました。
車体は209系をベースにしているため外観は似ていますが、交直流両用車両であるため、電装品などには違いがあります。また、両先頭車には車椅子スペースやドア上部にLED式の停車駅案内装置が設置されているほか、ドア開閉チャイムも設置されています。

E501系落成当時、この車両はドイツ・シーメンス製のGTOサイリスタ素子を使用した主変換装置を搭載しており、発車時や停車時には「ドレミファインバーター」とも呼ばれる特有の音階のような磁励音を発することで知られていました。
現在では、機器更新により制御装置が載せ替えられたため、この独特な音を聞くことはできなくなっています。

2007年3月のダイヤ改正まで、E501系は常磐線の上野～土浦間で運用されていました。この区間では、主に普通列車(上野～取手間は快速運転)として使用され、基本編成10両と付属編成5両を組み合わせた15両編成で運行されていました。
2007年3月のダイヤ改正では、15両編成および上野～土浦間での運行を終了し、常磐線の土浦～草野間および水戸線の小山～友部間での運行が始まりました。
その後水戸線での運行を終了し、2024年現在、常磐線の土浦～いわき･草野間で運行されています。

「E501 SAKIGAKE(さきがけ)」は、JR東日本水戸支社が運行するイベント専用車両で、E501系の付属編成(5両)であるK754編成をリニューアルして、2023年11月にデビューした車両です。常磐線や水戸線沿線を中心に、地域の魅力を発信するイベント列車として運用されています。

車両の外装には、紅梅と白梅をイメージしたカラーリングが施されています。梅の花は「梅は百花の魁(さきがけ)」とも称され、春を先駆けて伝える象徴とされています。デザインには、梅の花とともに、刀の柄の糸巻きをイメージした要素も取り入れられており、地域の文化や伝統を表現しています。

「E501 SAKIGAKE」の運用は、2023年11月23日(木･祝)から開始され、運行初日には、水戸線地酒列車イベントが実施されました。沿線の地酒と食を楽しむことができるイベント列車として、水戸駅～結城駅間で運行され、地元の蔵元から地酒の解説やおすすめポイントを聞きながら、飲み比べやおつまみを楽しむことができました。

車内には、イベントや食事を楽しむためのテーブルや冷蔵庫が設置されており、飲食を楽しみながら特別な時間を過ごすことができます。

車内で地酒やビール、ワインなどを楽しむことが出来る「E501 SAKIGAKE(さきがけ)」のイベント列車チケットは、「JRE MALLチケット」で購入できます。
「E501 SAKIGAKE(さきがけ)」のイベント列車チケットは不定期で販売されていますので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね！

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