更新日: 2025年08月11日

ものづくりのまち燕市で工場見学&絶品ラーメン|オープンファクトリーと燕背脂ラーメンの魅力

ものづくりのまち、新潟県燕市。上越新幹線の燕三条駅に到着して、改札口に向かうまでの間にも、燕・三条ならではのオブジェが皆さんをお迎えします。燕市のものづくりを学んで体験ができる燕市産業史料館、オープンファクトリーで間近に職人技を実感できる工場もあります。燕市の食、燕背脂ラーメンは外せませんが、ラーメンと工場の発展に関係があったことを知っていますか?

■新潟県燕市のご紹介

新潟県のほぼ中央に位置している燕市。首都圏からは上越新幹線に乗車して燕三条駅が最寄駅です。金属加工のまち、ものづくりのまちとして知られている燕市です。

この記事では、燕市のものづくりが学べて体験もできる燕市産業史料館、実際の工場が常設で見学できるオープンファクトリー、燕の食で外せない燕背脂ラーメンをご紹介していますので、お出かけの参考にしてください。

■上越新幹線の燕三条駅から出発するものづくりのまち燕市

フォークとナイフのオブジェ(燕三条駅撮影)
フォークとナイフのオブジェ(燕三条駅撮影)
上越新幹線が燕三条駅に到着して改札口に向かう間に、燕・三条ならではのオブジェが皆さんをお迎えします。それがこちらの巨大なフォークとナイフです。フォークの長さは3.8m重さは78㎏、ナイフの長さは4m重さは98kg。それぞれ通常のフォークとナイフの約1,000本分のステンレスを使用して作られています。実際に大きさを確かめてみてくださいね。
燕三条Wing(燕三条駅撮影)
燕三条Wing(燕三条駅撮影)
もう1つ燕三条駅で、燕・三条ならではのものがあります。改札を出てまっすぐ進むと「燕三条Wing」があります。こちらでは新潟米菓はもちろん、鍋やザル、スプーンやフォーク、ナイフや包丁など、燕・三条の職人技で作られた製品がお求めいただけます!

燕市内を観光して帰りの新幹線に乗車する前に旅の思い出に購入しても、観光前に立ち寄って、どんなものがこのまちで作られているか見学してから市内観光に出発しても、どちらもより燕市を堪能できるので、お立ち寄りください。

■燕のものづくりを学んで体験もできる燕市産業史料館

燕市産業史料館(画像提供:燕市産業史料館)
燕市産業史料館(画像提供:燕市産業史料館)
まずは燕三条駅から車で5分のところにある、燕市産業史料館にお立ち寄りください。本館では燕の金属産業の歴史や技術の紹介、新館では明治以降から現代までの産業の変遷を紹介しており、体験工房館では気軽に伝統工芸技術を体験することができます。

燕市のものづくりの歴史は約400年。江戸時代初頭、信濃川の氾濫に苦しむ農民の副業として和釘づくりが始まったと言われています。その後、鎚起銅器やキセル、ヤスリ作りの技法が伝えられ、新たな産業として発展しました。明治時代になると、文明開化によって西洋文化が広まっていくと、それまで燕で主流であった和釘づくりは洋風建築の普及によって大打撃を受けます。

しかし、洋食の普及から金属洋食器の需要が生まれ、1911(明治44)年に初めて燕で手づくりによるスプーンがつくられました。その後、金属洋食器はもちろん、キセルやヤスリの製造現場において機械化が進み、大量生産が行われるようになりました。

燕市産業史料館の本館と新館では、このような金属産業の歴史を実物や映像を通して紹介しています。その他、日本有数のキセルコレクションや世界のスプーンコレクション、人間国宝である玉川宣夫氏の作品など見ごたえのある展示もあります。


■燕市産業史料館■
・住所 新潟県燕市大曲4330-1
・入館料 大人400円、小・中学生、高校生100円
・開館時間 9:00~16:30(体験受付は16:00まで)
・休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始

純銅タンブラー鎚目入れ体験(画像提供:燕市)
純銅タンブラー鎚目入れ体験(画像提供:燕市)
燕のものづくりの歴史や技術を学ぶと、実際に体験をしてみたくなりますね。体験工房館では、純銅タンブラー・錫(すず)ショットグラス・錫(すず)ぐい呑み鎚目入れ、錫(すず)の小皿づくり、チタン製スプーン酸化発色などを常設で体験することができます。体験でつくった物は持ち帰ることができ、おすすめは、純銅タンブラーの鎚目入れ体験です。力の入れ具合で模様が変わるため、世界に1つだけのタンブラーを作ることができます。銅は熱伝導率が高く、冷たい飲み物をおいしくいただけるので、ぜひ自作のオリジナルタンブラーでいつもと違う味わいを感じてみてください。


■純銅タンブラー鎚目入れ体験■(体験一例)
・体験料 タンブラー2,500円、ショットグラス(銅)2,000円、ぐい呑み(銅)2,000円
・体験時間 30分前後
 ※別途入館料がかかります。平日の12時~13時の間はお昼休みのため体験は休止です。
 ※10名様以上は予約をしてください。

このほかの体験など詳しくは燕市産業史料館でご確認ください。
燕市産業史料館はこちらから

■燕のものづくりは世界で認められている職人技!

おもてなしカトラリー(画像提供:燕市)
おもてなしカトラリー(画像提供:燕市)
燕市で作られるカトラリーは国内生産シェア90%を誇り、普段使いから贈り物まで幅広く揃っています。東京2020オリンピック・パラリンピック大会の選手村食堂では、燕市でつくられた「おもてなしカトラリー」が使用され、世界中の選手を「おもてなし」しました。

実はノーベル賞の晩餐会でも燕市でつくられたカトラリーが使用されています。実際に使用されるカトラリーは、燕市産業史料館で展示していますので、ご覧ください。

■オープンファクトリーで職人技を見学

藤次郎オープンファクトリー(画像提供:藤次郎)
藤次郎オープンファクトリー(画像提供:藤次郎)
藤次郎オープンファクトリー(画像提供:藤次郎)
藤次郎オープンファクトリー(画像提供:藤次郎)
藤次郎オープンファクトリー(画像提供:藤次郎)
藤次郎オープンファクトリー(画像提供:藤次郎)
燕市産業史料館で燕のものづくりを学んで体験したら、実際に職人技をこの目で見てみたくなりますよね。燕市内には事前予約をして訪れるオープンファクトリー、予約なしで見学ができるオープンファクトリーがあります。その中で、燕市産業史料館から車で10分、予約なしで見学ができる藤次郎(とうじろう)をご紹介します。

エントランスには、プレスで型抜きされた金属板や大小の包丁など、藤次郎製品のアーカイブが展示されています。その奥にはガラス越しに鍛造の工程を見ることができます。

いよいよ藤次郎の技を間近に感じられる見学コースのスタートです。包丁の型抜きから始まり、研磨、溶接など職人さんの手元までしっかり見られ、音が聞こえ、熱気が感じられる工程で燕の技を体感できます。


■藤次郎オープンファクトリー■
・住所 新潟県燕市吉田東栄町9-5
・営業時間 10:00~17:00
 ※12:00~13:00、15:00~15:10は休憩時間のため、稼働していません
 ※日曜不定休、祝日は定休日
・予約なしで見学いただけます
 ※5名以上の場合は、事前予約にてガイド付き工場見学(1時間程度)も可能です。
  (ご予約・お問い合わせ:藤次郎オープンファクトリー 電話:0256-93-4195)
 ※10名以上の団体は、燕市観光協会を通じてご予約ください。
  (ご予約:燕市観光協会 電話:0256-64-7770)

詳細は藤次郎のサイトでご確認ください。
藤次郎はこちらから

■燕の食「燕背脂ラーメン」その発展には工場とともに

燕背脂ラーメン(新潟フォトギャラリー)
燕背脂ラーメン(新潟フォトギャラリー)
燕の食、燕背脂ラーメンは外せないですね。

伸びにくく腹もちのする極太麺に魚介類の出汁でやや濃い目の醤油スープ。そして麺が見えないほど、丼の湯気が立たないほど豚の背脂が表面を覆い、チャーシューとみじん切りした生の玉ねぎがのっている燕背脂ラーメン。冷めにくく、最後まで熱々でいただけます。見た目に反して驚くほどまろやかで、ペロリと完食してしまいます。

燕背脂ラーメンは燕の工場とともに発展したラーメンです。高度成長期の昭和30年代は工場が忙しく、残業が続き出前でラーメンを取ることが多かったそうです。工場の仕事は汗をかくことが多いため、塩分補給に塩味を強めにしており、極太麺にすることで麺が伸びにくく、背脂をのせることで冷めにくくなります。工場の発展とともに燕背脂ラーメンがあるのです。

この燕背脂ラーメンは、2022年3月には文化庁の100年フード宣言「未来の100年フード部門~目指せ100年!~」にも選出されています。燕市内の燕背脂ラーメンMAPもあるので、食べ比べてみてはいかがですか?


燕背脂ラーメンや燕市の観光情報は、燕市観光協会「TSUBAME TRIP」でご確認ください。
TSUBAME TRIPはこちらから

■首都圏から燕三条のお出かけは「えきねっと」が便利

首都圏から出発する時は上越新幹線に乗車し、燕三条駅で下車してください。燕三条駅内で駅レンタカーを借りて車で観光すると広域で観光ができます。新幹線の時間の検索、予約、レンタカーの予約は「えきねっと」が便利です!
えきねっとはこちら

■燕市へお出かけください

いかがでしたか。ものづくりの技を学びながら体験もでき、間近に職人技が感じられる燕市です。季節を問わずいつでも楽しめるエリアです。気軽に体験できるので、夏休みや冬休みなら子どもの体験にもぴったりです。ぜひ燕市へお出かけください。


2025年8月現在の情報です。

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JREメディア レシピ編集部